アルバム『LOVEminusZERO』
Side-A
野獣
冷血(コールド・ブラッド)
フェアリー(完全犯罪)
キラー・ストリート
Side-B
ラヴ・マイナス・ゼロ
デッド・ライン
Try
悪夢
夜のスワニー
デビュー当時から、「翼あるもの」の前後位から甲斐バンドに傾倒した人たちは、その流れの行き先に驚いた感を持った人も多いだろうな。
階段を確実に登ってたバンドの流れに必然性とか当然さはないと思う。
ただ、今よりもうまくなりたい、充実させたい、そのためには曲の世界を変えていく必要性はバンドの織り成す世界の変化につながっていた。
途中からバンドに傾倒した自分も驚いたこともあるけれど、アルバム1枚、曲を一つ出す度に世界の変化を感じることに興味が湧き、注目せざるを得ない気分が強かった。
当時はこれも流れなんだろうと思っていたけれど、このアルバムが出てからかなりの年が経って改めてその変化に驚いた。
アルバムの収録曲の一つ一つの、その世界観が違っていたことが面白かった。
アルバムの中にも流れはあるのものだけど、流れではなく曲ごとの独立感に興味がひかれた。
ソロファーストアルバム『ストレートライフ』の政策と並行していたことが影響したのだろう。
バンド向きの曲とソロ向きの曲。
ソロ向きの曲をバンド用に仕向けたことが、妙な違和感となって、曲ごとの独立性になったのかもしれない。
1986年にバンドは解散するわけだけど、この解散がなければ、このアルバムもソロファーストアルバムも全く違ったものになっただろう。
けど当時は、これもバンドの新しい一面と見ていたことに違和感を感じることはなかった。