「Fever」

君の指は熱い　全てをとかすくらい
その指はとても熱い　ハートをこがすくらい
その指に似合う何かを　今夜持ち帰らなくちゃあ

月はとてもきれいじゃあない　輝く瞳のようじゃない
小高い丘に似合うじゃあない　ビル影に隠れる前に
星空に近い誰かを　今夜探し出さなくちゃ

君にいけない欲望を　感じるよ
この手が汗ばむほどに　炎をしずめてくれよ

今夜君は一人かい　今のままで満足かい
俺が満たしてあげるよ　息もつけないほどに

心さえもうばわれて　俺は熱く燃え上がる

（作詞作曲：甲斐よしひろ）

この曲はあんまり印象に残らなかったけど、それだけ幼かったのかな。
艶っぽいというよりは歌詞の一つ一つ、流れが卑猥だったし、それなわせるようなメロディラインだった。
それなりの経験を踏んでたつもりだったけど、この曲の肝に気づかなかった。

「Fever」

こういう切り口があったのかという想いもあった。
タイトルは「Fever」だけど、アンダーな位置からFeverというイメージを書き上げていったという感じがする。

よく書けていて、だけど知る人ぞ知るという曲で、一度聞くと妙に悦に入るけど、何故か長く印象には残らない。
それはアンダーな立ち位置とイメージを紡ぐような曲だったからかなと思ってる。

「Ｆｅｖｅｒ」

曲のタイトルとはかけ離れた曲の旋律は、詞を際立たせていた手法の一つなんだろうか。

狭い音域で繰り広げられる曲の世界は、愛や恋に身を焦がすものだけど、曲のながれとしてはタイトルとは程遠い。

けれど、それは甲斐の曲にある詞をはっきり聞き取れる魅力を遺憾なく発揮し、目立たないけれど、魅力ある曲になってるような気がする。