嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

BLUELETTER

あの頃~BLUE LETTER4

「BLUE LETTER」

とある小さな海岸沿いの町 俺はお前と出会った
ほこりっぽいトラックのクラクション
あせたドライブインの片隅におまえはいた
恋におち とりこになった だけど心はなれ いつか別れてきた
ひとときは戯れか 返すすべも知らない さざ波のような傷だけが残った

Blue Letter 涙のつぶで綴ったような
Blue Letter きれぎれの文字が俺を痛めつける

車を飛ばし港に行ったもんさ 桟橋にもたれ二人海を眺めてた
その年お前をはらませてしまうまで おだやかに晴れた夏は続いた

Blue Letter 涙のつぶで綴ったような
Blue Letter きれぎれの文字が俺を痛めつける

車の残骸 立ちならぶ浜辺 元気だと書いてよこした便り燃やして
かつて輝いてた二人だけの浜辺 今はあともなく深い闇の中
シャツを脱ぎすて海に入ってゆく 暗くうねる波の中に俺は入ってく
もろかった月日と おとせるはずのない
罪とお前のために今夜涙を流す

Blue Letter 涙のつぶで綴ったような
Blue Letter きれぎれの文字が俺を痛めつける
Blue Letter 涙のつぶで綴ったような
Blue Letter きれぎれの文字が俺を痛めつける

(作詞作曲:甲斐よしひろ)

1982年、アルバム『虜/TORIKO』でこの曲を初めて聞いた時は驚いたけど、それはアレンジに関してだった。
それまでの作品とはアレンジだけでこんなに曲の織り成す世界が変わるものかと。
曲の詩を読み、聞き入ったのはバンドの解散ツアーだった。
ライブでシンプルにアレンジされ、甲斐が気持ちよさそうに歌っていたけれど、そこで曲に聞き入ることが出来、この曲はアレンジも含めシネマソングなんだなという感想を持った。
あのアレンジがなければ、この曲はスタジオアレンジが圧倒的によく、バンドの局面が逆転してしまったという印象を持ったままだっただろうと思う。
あくまでライブをしっかりやりたいとして曲作りをしていたはずのバンドだったから、それは大きなことだったわけでライブでのシンプルアレンジがあって本当によかったと今でも思ってる。
放送禁止用語が入ろうが入るまいが、曲の織り成す世界が本当に映画の世界のようで、映画好きだった甲斐ならではの曲だったと思う。

和製ロック~その515


とある町で出会いがあり、別れに至るまでの情感を曲にしてしまった手法の様なものは、出会いからの感情にゆだねる感情がハードボイルドだった。
どこにハードボイルドを落ち込むのか、何処で感じさせるのかは作りでの腕1本にかかるものだったけれど、やはりさすがだなと思った。
放送禁止用語を持ち込むことで曲にインパクトを持たせるようで当時は話題になったけど、バンドは当時TVには出ていなかったから、放送禁止用語も何もなく、ただ曲にインパクト持ち込んだ物語のようでもあった。
舞台はアメリカ西海岸のようでもあるけれど、こうしたハードボイルド感の持ち込み方は意外と日本的で、物語を織りなす言葉の一つ一つが明確だった。
「BLUE LETTER」、曲名が曲に彩を持たせたのはこの曲が初めてのようでもあり、曲の内容こそがBLUE な手紙に書かれたれない物語だった。
それが聞き手の気を引き込んでいた。
アレンジと彩は日本を離れたけど、そこでしか曲に色が付けられなかったことすると海の向こうの様なサウンドになってしまったのは当然のことだった。
しかし、この曲が日本て来てあったことに引き込まれMIXしてしまったのは、エンジニアの方だった。






スタジオとライブ~BLUELETTER5


ニューヨークミックスの初のアルバム『虜/TORIKO』が、この曲で始まり、そして初めて聞いたとき、そのサウンドとmixの変わりようにひっくり返りそうになったことは、今でも覚えてる。
サウンドの変わりようは素晴らしく、特にこの曲は立派な味のある一つの物語になっていてそれに似合ってる以上のものを感じてた。
当時レコード、今ではCDだけどmスタジオ録音の曲として聞くには曲の世界に入り込んでしまいそうなところがよかった。

ただ甲斐バンドはライブバンドという構図だったから、ここまでアレンジされた曲をライブで披露するには気概と勢いだけでは表現しきれないような気がしてた。
かなりアレンジを変えていかないと、そんな思いも確かにあった。
そんな想いは知らず知らずのうちに根底にあったから、響いたのかもしれない。
甲斐バンド解散ライブとなった1986年のPARTY。
このライブの3曲目で、シンプルにアレンジされたこの曲がしっかり唄われた、表現された。
後に甲斐がソロで取り組んだA.G.GIGの始まりになっていたのかもしれない。
解散に向けてより一層盛り上がっていったこのライブツアーで、この曲がそういう取り上げられ方をしたのがタイムリーであり、効果的でもあった。
この時のためのアレンジ、そういってもよかったのではないだろうか。



レコードジャケット~BLUE LETTER5

BLUE LETTER 

「BLUE LETTER 」

海辺のキレイでありながら埃っぽい曲だった。
放送禁止用語が歌詞の中に含まれているからといって、TVでは流されなかったといこともあった。
そんなみみっちいこととは無関係に、できれば売れてほしかった曲でもあった。

曲から浮かぶ情景を色に例えれば、こんなジャケットになったと言うことかもしれないけど、もっと聞き手と見る者に訴え出るようなジャケットであってほしかったとも思う、
それ位、この当時の甲斐バンドの特徴が出ていた曲だったと思うし、甲斐バンドを聴くのならば外せない曲でもあった。

「ナイト・ウェイブ」とは対極にあるような位置関係を感じたけど、陽にあたった情景を浮かべる物語を曲にしたという名曲でもあったと思う。


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