嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

100万㌦ナイト

あの頃~100万㌦ナイト5

「100万㌦ナイト」

涙が街にこぼれ落ち 君の泣き声が 荒れて光った舗道に 夜通し聞こえる
俺達はかわいた静かな 夏にめぐり会った おき場のない夢と 汗をからめながら
確かそうだよね よくは思い出せないが
確かそうだよね よくは思い出せないけれど
傷ついたダンサーは 踊ることも出来ずに 足をからめ 倒れてしまう
そんな君を俺は抱きしめる
つらい愛と挫折の中 誰かが叫んでる
100万ドル・ナイト

今夜も終わりのない ジューク・ボックスのように 街はダンスしている 長く暑い夜
泣いている君のそばで わくわくしてるオレを見て 「いいのよ行って」と 君はそっとつぶやく
いつから二人のベッドが 涙でいっぱいに なったのかと気づいて 俺は君の手を握りしめる
俺の胸にとまった天使 雷鳴(いなずま)の走る道を
罪人のような目をして 俺の名だけを呼んでいる
やり場のない孤独と悲しみ 誰かが叫んでる
100万ドル・ナイト

真夜中にふとおそう やりきれなさに どこで二人が間違えたのか考えてみるさ
俺の胸にとまった天使 二人だけの誓いを
もう一度だけ口にして 祈る言葉はありはしない
つらい愛と挫折の中 俺は叫んでる
100万ドル・ナイト

(作詞作曲:甲斐よしひろ)

自分が高校3年の時だったな、この曲が出たのは。
まだ田舎の高校生で、その翌年でないと上京してなかった。
自分に中に甲斐バンドがライブできたこともなかったし、ライブに参戦すること自体分かっていなかった。
自分が参戦したころには、この曲はラインナップから外れていただけに、唯一体感できたBIG GIGでの演奏は印象深い演奏となっていた。
甲斐バンドが初めて再結成した1996年も大阪に赴任したばかり。
まだ子供が生まれたばかりで、家族を残してライブに行くと言うことが出来ず、電気量販店のTVで放映されていた武道館ライブの模様でようやくまた触れることが出来たけど、会場に行けなかった暮らし差はどこかに残っていた。
当時も今も思うと、この曲の作りて出たあった甲斐は単に恋愛模様を曲にしていたという訳ではなく、映画や私生活の様々なことが背景に残ってドラマティックだったんだなと言うことを感じる。
ライブの最後をこういうドラマティックな曲で負える人って意外といないもので、貴重で甲斐の礼部模様を飾る歴史の中でも重要だったと思う。
わずかな記憶ながら、大学に入学し、生活費を稼ぐためにアルバイトに勤しんでいた中、ラジオからこの曲が流れてきたことが更に印象深いものとしていた。






和製ロック・ライブ~横浜・赤レンガ倉庫5

2019.7.10横浜㉑

甲斐バンドシンフォニーに参戦して以来、ライブには行ってなかった。
そのもう少し前から、演奏のテンポがスローダウンして、そんなところに歳を感じてしまったことへの不満があったための不参戦だった。
ライブ会場でのファン同士の絡みは良いものだと思ってたけど、一人一人想いは違うようにそのスタンスも異なり、過去に痛い目にあってたこともあって積極的にライブへ行くこともなくなっていた。
もちろん、自分の加齢と環境が参戦を許さないということもあったけど。
甲斐バンドシンフォニーが結成40周年だったから、あれから6年も経つのかと思いつつ、今回の45周年記念イベントも興味はわかなかった。
それがテレビ生中継があると聞いて、気持ちが突然むくむく起きてきた。
WOWOWと放映当日の夕方、突然契約し、テレビがつながったのが開園1分前。

まさかの冷血(コールド・ブラッド)で始まったのに驚きを感じた。
この曲はライティングも注目すべきポイントで、ライブ開園時はまだ明るさが残っていたからだ。
この曲にのまれてしまったのか、サウンド、テンポを気にしつつ、聞き入り見入った。
テンポが元に戻って、サウンドもまるで自分たちはハウスバンド・クラブバンド上がりだと言っていた1986年当時の言葉が思い起こさせるような感じでもあった。
どうしても往年を知る者は物足りなさみたいなものを感じたかもしれない。
序盤は「三つ数えろ」を除き、ニューヨーク三部作からの選曲が多かったけど、ライブが横浜で行われると言うことを意識してか、「ナイト・ウェイブ」、「シーズン」、「.BLUE LETTER」が演奏され、港というより海を意識した選曲だったような気がする。
単に赤レンガ倉庫は海上だからと言って、「港からやってきた女」や「観覧車」を選ばなかったところは甲斐独特の捻くれ心かもしれない。
「バス通り」は意外だったけど、結成21周年ライブ以降、この曲に対するこだわりはなくなって演奏されてるケースが散見されるから、これもアリなのかな。
「ビューティフルエネルギー」や「ポップコーンをほおばって」の時に起ったちょっとしたトラブルも、イベントにおいて、ましてほとんど1年ぶりのライブではつきものなのかもしれないし、そこを熟練のライブテクニックみたいなもので乗り切ってしまったところも、甲斐バンドらしいと言えばそうかもしれない。
ラストは当然のように「100万㌦ナイト」。
ライブタイトルからしてこの位置で演奏されることは分かっていても、聞き入ってしまったし、これはライブ会場にいて体感しなければ、その味は分らないだろう。
折から続いているコロナ騒動のためか、本編からアンコールまでのインターバルが短く、しかも甲斐バンドライブの最大の特徴である歌い返しでステージも観客席も一体化してしまう醍醐味はなかったけれど、それでもこうしてこの時期だということも含めて野外ライブを行ってくれることのありがたみを存分に感じさせてくれるライブだったと思う。
■セットリスト

01.冷血(コールドブラッド)
02.三つ数えろ
03.ダイナマイトが150屯
04.フェアリー
05.非情のライセンス(cover)
06.ナイトウェイブ
07.シーズン
08.BLUE LETTER
09.裏切りの街角
10.ビューティフルエネルギー
11.安奈
12.バス通り
13.かりそめのスウイング
14.地下鉄のメロディー
15.きんぽうげ
16.氷のくちびる
17.ポップコーンをほおばって
18.翼あるもの
19.HERO(ヒーローになる時、それは今)
Encore
20.破れたハートを売り物に
21.嵐の季節
22.漂白者(アウトロー)

23.100万ドルナイト
2019.7.10横浜

2019.7.10横浜⑤⑥

2019.7.10横浜⑧









和製ロック~その855


ライブでやった方がいいアレンジになる曲も多かった。
バンド時代、ニューヨーク三部作の頃はそんなこともなくなったけど、それはスタジオ録音が充実していったと言うことなんだろう。
以前は、ビデオとかDVDで見られる動画がなかったせいもあって、ライブアルバムの音源で少し感じる程度だった。
バンド時代の中期はライブの締めと言ったら「100万㌦ナイト」だった。
「破れたハートを売り物に」が出た後、しばらくしてからライブラインナップから外れていったけれど、BIGGIGで思わず体験できたことはそれだから余計に衝撃でもあった。
バンドが解散してしまえば、まさかの再結成と蚊がなければこの曲はもうやらないだろうという想いもあった。
だからソロ初期に、思い切りアレンジを変えてこの曲が演奏されたときは驚いたことを覚えてる。
壮大さと意外さ、そして聴くものをギリギリと曲の世界に引き込んでしまうのは、この曲の大きな魅力なんだろうと思う。
それが、「100万㌦ナイト」という曲だったから、余計にこの曲に対する期待もあった。
ギンギンにロックできる時もあるし、その中で余計に貴重さが出ていた。

一つの曲ではあるけれど、ライブであるなら様々なアレンジがあってもいい。
それがロックという一つの象徴なのだから。






和製ロック~その345


ライブには人を引き付ける力があった。
スタジオ録音のレコードよりもライブから入った曲も結構あった。
ライブアレンジというより気概、自分たちが自分でいられる場所を大いに大事にしていたんだろうと思う。
そういうライブの一つの極みを感じたのが「10万㌦ナイト」だった。
賑やかに派手な感じでやればいいというものではないのだろうと思ってた。
地に足をつけ、自分が自分でいられるには気を込めて曲を作り、そして歌う、或いは演奏する。
ライブで歌うために曲を作るというスタンスであったのは、スタジオ録音よりもライブ演奏に大いに魅力があったことに現れ、多分、ライブバンドと呼ばれたのはこの当時の甲斐バンドが初めてだったのかもしれない。
「ポップコーンをほおばって」はアマチュア時代に作った曲をプロ用にアレンジしたもので、この曲でライブが終わっていた頃は、どこか戦闘的でもあった。
そういう弾けたライブの終焉もいいけれど、単なる賑わいで終わることは良しとしていなかった。
だから、無理やりにでも引きずり込み、ねじ込むような重たいライブの終焉に期待していたこともあった。
これがライブの一つの極みであったことは言うまでもない。
この曲で終わらなければ甲斐バンドのライブではないとまで言うようになった「100万㌦ナイト」は。甲斐バンドを知らぬ人でも曲は知ってる人が結構いたりした。

通常のテンポスピードよりも心持ゆったりめにしていたのはライブの終焉という魅力をより極めようとして、敢えてそうしていたんだろう。
でも、この当時の歌いっぷりは甲斐でなくては体現できず、それこそ和製ロックの象徴のような感じだった。





スタジオとライブ~100万㌦ナイト5


甲斐バンドという枠が外れて、いろんなことに挑む。
そんなことの象徴が、甲斐ソロ初期に演奏されたこの曲にあった。

パーカッションというか簡単に言えばピアノという枠をギターに置き換えたように演奏されたこの曲を体感したとき、こういうアプローチもあるんだなと思った。
テクニックもそうだけど、パワーと色気がないとこの演奏はできない。
この曲がライブLASTで演奏された往年の演奏を思うと、枠が外れて、それでも聞き惚れていた。

この時のギタリストは松下誠だったかな。
それまで当然のように甲斐の傍にいたギタリストは、故・大森さんだったけど、趣と幅が違ってた。
松下のギターワークにはギターでしか感じないパワーを感じてた。
その裏打ちとなった色気。
大森さんとは赴きが異なるそれが印象的でもあったけど、これは松下誠でないと出せなかったんだろうな。





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