ライブの終焉、終わり方って大事。
末広がりのような気持にさせてくれたのは、自分が甲斐バンドのライブに初参戦した頃の「破れたハートを売り物に」だった。
1982,3年の頃はもう甲斐バンドライブの最後は、この曲で締めくくられていた。
で、この曲が発表される前は何だったろうと言う想いは、自然と出てきた。
「100ドルナイト」ができる前は、どこか勢いで終わってたような気もした。
それもいいけど、それだとまだライブが終わったにしても次の曲を期待してしまう。
末広がりの満足感を生み出すにはまだ早かった頃、ライブの終焉を納得させられる曲が欲しいという感じのところで発表されたのがこの曲だった。
自分はこの曲をライブで体感した方が先だったので、スタジオ録音の方が後になってしまったけど、アルバム『マイ・ジェネレーション』での各楽曲のアレンジと音色の醸し出し方は「100万ドルナイト」が最もピタリとはまってた。
でも、この曲はやっぱりライブなんだろうな。
ギリギリ都会の世界にねじ込まれるようなこの曲の曲調は、重さと世界観がたまらなかった。
納得のエンディング、そんな曲だったと思う。
試験的にステージではミラーボールが「LADY」で使われてたみたいだけど、ストロボのカッティングの「ポップコーンをほおばって」、スイングサーチライトが印象的だった「冷血(コールド・ブラッド)」と並んで「100万ドルナイト」のミラーボールの見応え感は言いようのない位、この曲しかないというものだった。
今でも演奏されるみたいだけど、曲に旬があるのなら1986年までの甲斐バンドしかない。
けど、ソロ1期の演奏も感じ入ってしまった。