嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

想い

あの頃~ブルー・シティ4

「ブルー・シティ」

手荒く愛したその後で ドアのすきまで震えてたり 違うタクシーに飛び乗ったり
いつものSecret Of Love もうウンザリだ

おまえの好きなハ-レクインロマンス
美しい悲劇なんてあるあけがない
見なよBaby 欲しいものを 手に入れるため
みんな 汗みどろだ

BLUE CITY ネオンが夜を昼に変えるけど
BLUE CITY 二人Darkness 闇で踊るだけ

光の中に躍り出ようぜ 今夜迎えに行くよBaby

すれ違いざまにKissをかわし すばやくCoolに熱いめくばせ
めまいのような愛のくり返し 
ハードなSecret Of Love いつまで続くのか

トラブルは嵐のように吹き荒れ ロマンスは背骨につきささる
お笑いだBaby 欲しいものを 手に入れるため
二人は 毎晩汗みどろだ

BLUE CITY ネオンが夜を昼に変えるけど
BLUE CITY 二人Darkness 闇で踊るだけ

光の中に躍り出ようぜ 今夜助けに行くよBaby

今夜ハイウェイを突っ走る 俺と彼女 光のはざま
見えない何かに立ち向かう リアルな愛のリアクション
手に入れるため 突っ走る

BLUE CITY ネオンが夜を昼に変えるけど
BLUE CITY 二人Darkness 闇で踊るだけ

光の中に躍り出ようぜ 今夜迎えに行くよBaby

BLUE CITY ネオンが夜を昼に変えるけど
BLUE CITY 二人Darkness 闇で踊るだけ

光の中に躍り出ようぜ 今夜助けに行くよBaby

(作詞作曲:甲斐よしひろ)

この曲が近藤真彦に向けて書かれた曲であったことは、ずっと後で知った。
ハードボイルドそのものでこのアレンジならば、迫力があって歌いこみの激しい人でないと歌えないというか似合わないと思ったのが当時の感想で、それは今も変わらないけど、今の甲斐では歌えない曲にもなってしまった。
ある程度の若さも必要で、どこか全盛である必要もあった。
今の甲斐も当時の近藤も、その全盛については外れていた。
歌うことについてはそんな思いだったけど、この曲はとにかく詞が好きだった。
光と闇のもつれあいの中、つかもうとしてるのは明らかになってるのにもがいている。
そんなイメージが強くあったからだ。





和製ロック~その95


1970年代、ロックはまだ市民権を得ていなかった。
それらしい詞をそれらしいメロディに乗っけて歌う音楽は、流行ったとしても一時のものでしかない。
歌謡曲がその代表であり、少しシリアス感を出して音数を絞ったフォークもそんな匂いがしてた。
フォークは昇華したかのようにもてはやされたニューミュージックという新たなジャンルのようになっていったけど、音数を少し増やした結果として歌謡曲の世界に近いものになり、そして元の世界に戻っていたような気がする。
いまでこそ、アイドルにしても演奏の仕方はロックスタンスになってるけど、1980年代まではそうはいかなかった。
それでも、誰もが歌謡曲でも、フォークでも、演歌でもないスタンスを待ってたのかもしれない。
まさしく新たなジャンルとなるわけだけど、ビート感に頼るようなアメリカンロック、ブリティッシュロックではなく、言葉の一語一語をはっきりとした切り口で固有の世界がビートを感じさせながら出てくるとは思わなかった。
和製ロックは甲斐が作ったわけじゃないけど、従来のものではあるようでなく、なさそうであるような微妙な世界であったことは確かなことだったと思う。
甲斐のボーカルと思いが前衛的なところがあったことから徐々にそうした世界が出てきたように思う。
「かりそめのスウィング」は作り手であった甲斐の想いに演奏が追い付いていなかった。
演奏は楽器を重ねればいいというわけではなく、でも重層感を出す方向へ向かっていたバンドの方向性とは裏腹の曲だったかもしれない。
どうしたらこんな詞が書けるのかというくらい、独特のものだった。
最初にヒットした「裏切りの街角」の次作という意味では、世間を裏切っていたかもしれない。
しかし、次の段階ということがすごく前衛的な曲となっていたかもしれず、この曲の真価は甲斐バンドでは演奏しきれなかったことは、甲斐がソロとなったA.G.GIGを体感したときに感じたことだった。
シンプルisベストではないだろうけど、バンドを組んだばかりの者がバンド演奏では味が出ない曲を作ってしまったことは、ある意味、すごく前衛的なことだったんじゃないかな。






和製ロック~その45


ロックというジャンルはまだ日本でしっかり意識されてない時代に出てきたので、フォークでも何のジャンルもないところで歌う事の難しさはあったと思う。
甲斐バンドが解散した1986年時点でもまだ日本の中では然程の意識されていなかった。
だから、甲斐バンドが自分たちの音楽を、と思う事が階段を1ち段ずつ上がるように変化し、成長していって、後にそういう糧をきちんと踏んでいたところに大きな魅力があったと感じてた。

つまり自分たちの出所をきちんと意識することの大事さがあったわけで、それがフォーク調になれば郷愁であり、そうでなければ成長の意識が強かったような気がする。
出所とはその一つに故郷があるけれど、故郷に錦を飾ることを意識しつつ、成長という前進を続けることの大事さがしっかり認識されていた。
アメリカンドリームの日本版ではないけど、ジャパニーズドリームも同じところがあったのは奏した出所をしっかり意識するというところでもあると思う。
それを曲に現したのに「新宿」という曲があった。
故郷と大都会東京の坩堝・新宿の比喩表現が素晴らしかった。
旋律・メロディはどうかと思うけど、詞の紡ぎ方は立派なジャパンドリームを掴もうとする和製ロックの一つで、これをできたミュージシャンは希少価値があった。

今でも出所を大事にするアーティストは結構少なく、1970年代では皆無に近い状態の中、和製ロックの第一人者と言われた甲斐バンドの魅力がここにもあった。





和製ロック~その15


甲斐バンド・甲斐よしひろは最初からロックをやってたわけじゃない。
ファーストアルバムなどは、フォークミュージックとして表現されてしまった詞とメロディの世界だった。
だから実質ファーストアルバムは『英雄と悪漢』だったということも分かるけど、まだまだロックの世界には遠かった。
そこから階段を上り、曲を作って表現しようとすれば切り口を変えて、どこか時代を表現しようとしてたところがあった。
ニューヨーク3部作からは詞の表現よりもアレンジ表現に方向性を変えていったけど、それが正解だったとは思えない。
正解など、甲斐本人も分からないだろうけど。
甲斐バンドが解散し、ソロとなってももがき苦しんでいるようなところがあった。
その帰結がKAIFIVEというユニットだったけど、甲斐の思惑は徐々に変わっていった。

甲斐よしひろというミュージシャンは、表現力もアレンジ力もあった。
ただ変化を求め過ぎて、自分の殻の中に入ってしまい、前に進めなくなっていた。
何度も解散と再結成を繰り返し、ソロ活動を並行してるけど、表現者のミュージシャンとしては1996年の再結成で終わってるんだろうな、広く言えば。
曲のアレンジを変え、表現方法を変えていくにも限度がある。
その限度に達してしまったというわけだ。
甲斐バンドとしては1980年頃が最盛期だったかもしれない。
でもそれは、ミュージシャン甲斐個人としても同じだったと思う。
曲としては「翼あるもの」が一つの帰結点。
詞がはっきり聞き取れるロックも珍しく、それは曲調とアレンジ、そして甲斐の歌い方によるところが大きく、そこが和製ロックと言われたところだろうと思う。
この部分は1996年まで変わらずにいてくれた。

やり手も聞き手も、旬な時期があって、個人個人で異なるものだ。
それがマッチしたのが1980年頃というわけで、「翼あるもの」はその象徴だった。






思いを寄せて~観覧車’824


忙しかった日も今日くらいから落ち着き始め、それと同時にボクの気持ちも少し落ち着いてきた。
亡くなった母親の遺影がリビングにおいてあるせいか、どうしてもそこに目が行ってしまう日なんだけど。
父親も危ない状態が続いてるので、何時でも動ける体制は作っておきたいけど、それには気持ちの部分が落ち着かないといけないかな。

人生アップダウンはあり、その落ちていた時に作った曲として「観覧車」があった。
不意にそれを思い出し、甲斐が初めて武道館公演をやろうとしていた時の母親のことも語っていた。
そんなことまで思い出してしまったのは、自分がまだまだの状態なんだなということだろう。

こうしたことから抜けだすのはどうしても時間がかかってしまう。

もっと、アップテンポの曲を聞きたくなる心情を取り戻したいと願うだけだよ。





思いを寄せて~MIDNIGHT5


齢を重ねれば、やってきてしまうものがある。
親の死、それは順番として事故でもない限り、当然のようにやってきてしまう。
しかも突然に。

母親を亡くして早2日。
心はまだ落ち着かないけど、昨日よりはマシかな。
亡・母から教わったことの一つに、男は簡単に泣かないようにすること。
もう何十年泣いてないだろう。
涙するケースなんて、その場合によって意味が異なるけど、肉親をなくすことは涙腺がいきなり崩壊することだった。
男は泣くときでも声を上げないように、そんなことも母に教わった。
幼少の頃にね。
でも、その亡骸を見た時、やはり涙と共に声が出てしまった。
母さん、こんな時ぐらいいいだろ。
そんなことも自然と脳裏に浮かんでいた。
母も年老いて、衰えが酷く、その衰えを認めたくないのか、酷い症状も出ていた。
しかし、何時しかやってきてしまう終焉を認めたくない気持ちが、自分の中にあった。

2日経って、この曲が自然と浮かんできた。
親の死の前に男と女もないけど、声を上げて涙する自分の姿が想像できないことの裏返しだったかもしれない。
明日が正式なお別れの日になる。
襟を正して母の遺影を見つめてこようと思う。

もう一つの主役~Blue Rose Blue4

「Blue Rose Blue」

KAIFIVEのための用意され、KAIFIVEの活動休止と相まって未発表曲となってしまった「ブルー・ローズ」

この曲は本来KAIFIVEに向けての曲だったのだろう。
後に発表された「HIGH WAY25」0に収録されていなければ、まるで分らなかった。

この幻の曲は、その元を思うとリメイクするとは言え甲斐バンドではできなかった。
一人フリーであるソロでなければできない、そんな思いがあったと思ってる。
曲自体はすごくいい。
スタジオものと思うと原曲のアレンジの方がよかったという想いは確かにあるんだけど、幻の曲をこうして陽の目を見させたという意味ではリメイクものではあるけれど、この発表はうれしかったね。






もう一つの主役~悲しき愛奴(Live from 1996)3


「悲しき愛奴(Live from 1996)」

甲斐バンド再々結成が1996年、甲斐バンド解散からちょうど10年目のこの頃、個人的にはそれどころではなかったことを思い出す。
まだまだネット環境もままならないこの時代、甲斐バンド再々結成のニュースとライブツアーのニュースは知ってはいたものの、そこに参加できない苦しさみたいなものがあった。

衛星放送で生中継されていた武道館公演も、出先の店先でちょっとしか見られず。
東京にいられなかったことが悔しかった。
この曲は、そんなライブツアー前夜祭で演奏されたものだったらしいけど、まだまだ甲斐バンドという名が特別なものだったみたいな響があった。

曲自体は好きな穂yじゃない。
でも、甲斐バンドライブという意味ではすっぽりハマってしまう曲だったんだろうなと感じていた。





もう一つの主役~ラヴ・マイナス・ゼロ20005


「ラブ・マイナス・ゼロ2000」

この曲は甲斐バンドが解散などせず、それでいて甲斐ソロ用の曲として作られていた。
ソロ用のアレンジだったら、どうだったかなという想いは今でもあるね。

甲斐バンドが再々結成した1996年、この曲は結局甲斐バンドとして作り直されていたから甲斐バンドという冠を背負うことになったけど、アレンジをすることなど取っ払ってシンプルにギターだけで行ってみたら、見違えたこの曲になった。

ボーカルは荒いけど、曲自体の持つ色気とか魅力が十分に出ている。
この曲の本来の姿だったかもしれない。

19996年当時、自分には余裕がなくて甲斐バンドを感じるにはCDを購入して聞き込むしかなかった。
この曲は「白いブランケット」のシングルCDカップリングだったこともあって、見逃していたことに悔しさを覚えていたことを思い出す。





もう一つの主役~安奈993


「安奈99」

この曲はバンド時代はもちろん、ソロになってもバンドが何回再結成されようと様々なアレンジが施されていた。
ソロ第1期のアレンジは後にCD化されたけど、この曲はアコースティックで昭和ロマンみたいなものを感じさせてくれたところが魅力だったし、肝だった。

だから、オリジナルアレンジが最もよかったわけで、それ以外はどんなアレンジも失敗だった。
ロックは時代を切り取るというけれど、この曲は初めて発表された時代を切り取っていたことが肝要だったわけで、そこから変えないことが大事だったと思う。

甲斐バンドのヒット曲といえば、「HERO」とこの曲だけど、アレンジを変えて発表されていたのはこの曲だけ。
やってることがアベコベだったな。





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