嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

レッド・スター

和製ロック~その795


甲斐がソロとなって、様々な企画と姿を見せるようになった。
それはバンドというくくりがなくなったためでもあるが、ソロ再デビューアルバム発表前にジャパンエイドというイベントに参加し、外国人プレーヤーと触れ合えたことも大きかった。
外国人アーティストとはバンド時代にも絡むことはあったのだろうけど、表立って組んだのはこのジャパンエイドの時以降だった。
多分、バンド時代にニューヨークでミキシングしてたことがきっかけだったのだろうけど、言ってみれば世界に出ることでその視野も広まったことと思う。
「レッド・スター」を歌詞をかみしめながら聞いてると、そうした甲斐の想いという頭が広がっていたことが感じられるようだ。
今の時代にも通じるこの曲の歌詞は、甲斐が思うと思わざるとを問わず、貴重なメッセージになっていた。
甲斐はメッセージを込めた曲など作りたくないと言っていたこともあったけれど、メッセージ曲となるには思いを込めてということと、思いはそうではないにしても書き上げた曲自体が聴く者にとってはメッセージとなり得ることがあって、甲斐の場合は明らかに後者だった。







スタジオとライブ~レッド・スター4


理解され辛い曲だと思うよ。
詞もメロディも。

この曲が出た当初、イメージが残らずインパクトがない代わりにいつまでも脳裏に残っているという珍しい曲だったように思ってた。
それは曲が出た当時も今も同じかな。

ライブでこの曲を取り上げる難しさはあって、それは今の方が余計にそうなのかもしれない。
だから取り上げられた時は、うれしくて妙な気持になってた。
時勢とか状況、それに対するメッセージみたいなものが根底にあった貴重な曲。
リアルタイムよりも何年も経った今、歌い上げることに意味があった。





もう一つの主役~レッド・スター5


「レッド・スター」

この曲はリアルタイムではなく、結構時間が経ってからお気に入りになった曲だった。

地球という惑星の模様を比喩的に表現してか書かれた曲のようであり、目立たないアレンジがよかった。

今では甲斐バンドのナンバーしかライブでは取り上げられない状況で、こういうメッセージ性が強い名曲は、もう陽の目が見られないかもしれないと思うと寂しい気分になる。

「割れたビンを世界中が、今、踏みつけている」というフレーズは今でもそうだし、さらに別の形で飛散してしまっている。





たわごと~レッド・スター5

レッドスター

「レッド・スター」

自分たちの音楽を聴いてくれる人。興味を持ってくれる人を増やす、、、それにはどんなところでも演るというスタンスは、バンド時代のものだった。
それは状況の応じて変化していったものの、根本的なところは変わらずという塩梅だったと思う。
そうした活動の中で作られる曲には、ワンフレーズがメッセージとなることはそうしたモノを作ろうとして出来るものと意図しなかったのにそうなったというものがあったと思う。
それはメッセージということ。
おおいなる愛の賛歌ということでは「破れたハートを売り物に」がそうだったけれど、曲そのものがメッセージのようになっている珍しい曲で、これはバンドの象徴の様な曲でもあった。

バンドがあってソロがあるというスタイルは、この頃はまだなく、それを試みてもいた。
しかし、バンドが事情でなくなってしまい、ソロ1本で行かなければならないということになって、それまでのスタンスとは異なった路線に出ようとしていた。
聞き手はバンドを引きづる、やり手は違う局面へ行こうとするという状況においてファーストアルバム『ストレート・ライフ』は前者を踏襲するようなものになっていたけど、それとは違う局面を見せてくれたのがセカンドアルバム『Chaos』で、これが実質ソロのファーストアルバムだと思う。
この時点では聴き手に刺激を与えたり、聞いてくれる者を増やすということではなく、自分はこういう局面を演じるんだというスタンスであったように思えた。
「レッド・スター」もそんな曲の一つ。
この頃は世紀末を迎えようとしていた頃で、次の舞台がどんなものであるのかについては悲観的な向きがおおかったようだ。

世の中は乱れていた。
何が正しくてどういう方面へ行けばいいのか、それが分からず混乱していた。
そういう背面の風景を物語ったのがセカンドアルバム『Chaos』であり、より象徴的だったのが「レッド・スター」だった。
世間の現状を歌詞に置き換えて憂う、そんな曲だったと思うけれど、人はそういう混乱的な状況は認めようとしないから、注目されるまでは行かなかったけれど、個人的には注目していた。

‟割れたビンを世界中が 今踏みつけている”

ここに世間を見通す力が象徴されている。
実に見事な歌詞であり、その状況は今も変わらず、世間というか地球は混乱してる。

こういう曲を歌えるような演奏とボーカルであって欲しいというのが願いなんだけれどね。





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