アルバム『太陽は死んじゃいない』
このアルバムが発表された後、甲斐バンド解散から10年を迎えたわけだけど、それでも甲斐バンドの匂いは消えていなかった。
甲斐がソロになった時、そしてKAIFIVEを結成して解散するまでの間、甲斐はともかく、甲斐を取り巻く環境は甲斐バンドの匂いが欠かせなかった。
甲斐のやりたかったこと、状況を打破するかのような動きは、甲斐以外の人たちの想いとは別に迷走状態だった気がする。
個人的に言えば、いつまでも甲斐バンドに固執している時間がなかった。
だから、迷走とは言っても変わっていく甲斐に驚きと刺激を受けつつ、これが今の甲斐なんだということと、ずいぶん変わってしまったなあという思いが相半しているような時間が過ぎていた。
想えば、KAIFIVEの終わり方がよくなく、また訳が分からなかったから、甲斐がソロ第2期をスタートさせた動きにこれも驚いたという気がしていた。
多分、太陽とは光という名の希望だったんだろうと思う。
その太陽を手を変え品を変え、表現して今の自分にはまだ光があるんだといってるような気がしてた。
この当時の甲斐の動きは全く触れることができなかった。
だから、出てきたアルバム、曲でしか図れなかったけど、このアルバムはポニーキャニオンに移籍して発表されたということに何かしら意味があるような気もしていた。
希望とか光とかを感じて聞くアルバムに悪い感情を持つわけなかった。
ただ、またもや意外な方向への変化を感じていた。