嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

想い

たわごと~不思議な夢4

「不思議な夢」

甲斐のソロ第1期では「ハーフブリード」というビデオ集があった。
「電光石火BABY」、「イエローキャブ」、「RAIN」が収録されていたかな。
タイムリーに入手できなかったので、CDショップを結構回って入試下記憶があるね。
どさくさで入手したので、タイトルである「ハーフブリード」について気に留めることもなかったかな。

「不思議な夢」という曲を聴いた時、これは作り手は甲斐ではなく、カバー曲ということはすぐに感じられた。
ただ音楽に造詣が深いわけでもなく、今のように情報氾濫の時代でもなかったから、誰の曲ということは最近になるまで知らなった。
ソフトロック路線とでも言えばいいのだろうか、「ハーフブリード」というユニットデビュー曲が原曲だけど、良く書けている曲だなというのが率直な感想。
より幻想的に雰囲気を醸し出すためのアレンジだったと思うけれど、他のアーティストの曲に自分の世界を持ち込むことについてはやっぱりいいものを持ってるなあと思ってた。
これも当時もてはやされていた世紀末のムードというものかもしれない。






たわごと~コールド・ルーム4

「コールド・ルーム」

アルバム『Chaos』が打ち込み系のアルバムであり、そうしたことを前提として作られ収録された曲がこの曲だったと思っていた。
そいうことがもしあったとしても、いい意味で気になっている曲でもあった。

冷たさは引き締まり、様々な物語を生むものだけど、そこに物語を求めるのかメッセージを求めるのかで曲の色合いが異なってくる。
この曲は意外と前者であり、それだからこそのメロディのうねりが大きいし、抑揚の激しさが気に入っている。
世紀末に向けての極寒の世界、それも小さなところでの一つの物語、そういうモチーフもそうだけど、全体として冷たそうな感じのするこの曲は、当然のようにソロになったからこそ演じられた世界だった。

アコギ1本で出てきた男が、こういう世界を演じるところまで来たかと、妙に感じ入ってたこともあった曲だった。





たわごと~サンキュー3

「サンキュー」

明石家さんまへの提供曲だった。
もう随分と前のことだから、さんまがステージを勤めていたことなど信じられない向きもあるだろうけど、ミ〇も〇ソもアイドル化して売り出そうとする向きがこの時代にはあった。
甲斐のお笑い好きなど、知る由もなかったこの時代。
人知れぬところで結びつきがあった。
さんまがバンドの「最後の夜汽車」を好んでいたということもあったのだろう。
さんまの歌える音域を意識して作られた曲でもあった。

この曲については関心がまるでわかなかった。
さんまへの提供曲ということは分ってたこともあったんだけれど、甲斐自身が歌っても曲の魅力が感じられなかった。
バンド時代ではあり得なかったこういう曲の在り方。
そこに違和感があったんだと思ってる。






たわごと~ミッドナイト・プラス・ワン5

ミッドナイト・プラス・ワン

「ミッドナイト・プラス・ワン」

12時1分と書いてミッドナイト・プラス・ワンと読む。
そういう曲なんだ。

深夜、時計の長い針と短い針が重なり、ほんのちょっとずれていくわずかな時は、前を振り返り思いにふける時間だった。
中学や高校受験の時は夢中になってそんな想いは沸き立たなかったけれど、いい大人になって間もない時、その時に憧れみたいなものがあった幼い頃を思い出していた。
それはまさしく大人の時間であり、凝縮された思いはそのわずかな時だけ振り返ることが許されている時のようだった。

こういうモチーフも、時代が反映されていたんだろうな。
今や国中が不夜城のように24時かね異業みたいな時には、モチーフにもならないけれど、それは何でもありの今の時代の方が不憫さを感じてしまう。
時への想いと憧れに似た感情は、とっても大事なことだと思う。
こういう部分を踏み外してしまうと、あらぬ方向へ行ってしまいそうな気分にもなる。

この曲は映画「イントレランス」上映に向けての提供曲だったけれど、それは映画好きだった甲斐独特の想いの表現だったかもしれない。
まだ大人になった年齢だったとは言え、こういう想いを抱いた甲斐への憧れがあった。
それは時を重く受け止める想いと重なっていたのかもしれない。






たわごと~レッド・スター5

レッドスター

「レッド・スター」

自分たちの音楽を聴いてくれる人。興味を持ってくれる人を増やす、、、それにはどんなところでも演るというスタンスは、バンド時代のものだった。
それは状況の応じて変化していったものの、根本的なところは変わらずという塩梅だったと思う。
そうした活動の中で作られる曲には、ワンフレーズがメッセージとなることはそうしたモノを作ろうとして出来るものと意図しなかったのにそうなったというものがあったと思う。
それはメッセージということ。
おおいなる愛の賛歌ということでは「破れたハートを売り物に」がそうだったけれど、曲そのものがメッセージのようになっている珍しい曲で、これはバンドの象徴の様な曲でもあった。

バンドがあってソロがあるというスタイルは、この頃はまだなく、それを試みてもいた。
しかし、バンドが事情でなくなってしまい、ソロ1本で行かなければならないということになって、それまでのスタンスとは異なった路線に出ようとしていた。
聞き手はバンドを引きづる、やり手は違う局面へ行こうとするという状況においてファーストアルバム『ストレート・ライフ』は前者を踏襲するようなものになっていたけど、それとは違う局面を見せてくれたのがセカンドアルバム『Chaos』で、これが実質ソロのファーストアルバムだと思う。
この時点では聴き手に刺激を与えたり、聞いてくれる者を増やすということではなく、自分はこういう局面を演じるんだというスタンスであったように思えた。
「レッド・スター」もそんな曲の一つ。
この頃は世紀末を迎えようとしていた頃で、次の舞台がどんなものであるのかについては悲観的な向きがおおかったようだ。

世の中は乱れていた。
何が正しくてどういう方面へ行けばいいのか、それが分からず混乱していた。
そういう背面の風景を物語ったのがセカンドアルバム『Chaos』であり、より象徴的だったのが「レッド・スター」だった。
世間の現状を歌詞に置き換えて憂う、そんな曲だったと思うけれど、人はそういう混乱的な状況は認めようとしないから、注目されるまでは行かなかったけれど、個人的には注目していた。

‟割れたビンを世界中が 今踏みつけている”

ここに世間を見通す力が象徴されている。
実に見事な歌詞であり、その状況は今も変わらず、世間というか地球は混乱してる。

こういう曲を歌えるような演奏とボーカルであって欲しいというのが願いなんだけれどね。





たわごと~Word3

「Word」

この曲の収録されているアルバム『Chaos』Chaosが出た頃は、打ち込み系ながらとにかく無駄を省き、大人のロックを見せことのシフトが変えられていた。
「翼あるもの」が大きくアレンジを変えて演奏されていたことは全く持って驚きしかなかったけれど、それに象徴されるかのような活動だった。
アルバムが出た頃ではなく、出てからちょっと時を経てから、、、という方が正解だったかもしれない。
シンプルさがとにかく印象的で、あのA.G.GIGは甲斐のライブでは最高のものだったと今でも思ってる。
A.G.GIGの後に行われた新宿厚生年金でのライブは、バラード調のものとパンク系に色分けされて行われたけど、その取り組みがどうのということは置いといても、この「Word」が演奏された時は結構印象的だった。

後に想いを確かめるようにそれまでを振り返ろうとした時、バンド時代の「一世紀前のセックスシンボル」を思い出していた。
その時点からすると、随分と時が経ってしまったことが、無駄を省いて軽快になっていたことに現れているようでもあり、また無機質な音感が帰って甲斐の雰囲気に色をつけていたような感もあった。

疾走感は大事だけれど、軽快さは似合わないような気もしてた。
けれど、そういうこともできるようになってるんだということは甲斐はソロになったということをこっちがはっきりと感じていたことだったのかもしれない。






たわごと~Chaos5


「Chaos」

打ち込み系の曲だとか生演奏にこだわる人もいる。
けど、この曲はそいうことではなかった。
どういう想いでこの曲が生まれ、どういう想いで唄荒れていたのかがしっかりしてた曲だった。

人間は遠い世界で起こったことは人ごとだけど、自分に降りかかって初めて現実として動くようなことを一時、この曲が歌われる前のMCとして甲斐が言っていたことがある、
思い描いた理想も、現実として自分に降りかかってくると、その現実感に切羽詰まってしまい思う尾ような行動が取れなくなると言うこと。
そこには混沌とか混乱してる自分がいて、そこに気づくまで時間がかかり、時すでに遅しとなることが結構あったりする。
その中で、どれだけことを見通せるのかということと、自分の置かれている状況と想いが把握できるのか、そこに至るまで自分はどういう歩みを取っているのか我大事なこと、
そいうこととと、この曲が発表された時代から世紀末が語られ、双方がリンクした内容で曲の世界が描かれている。

この曲のライブ演奏は、横浜本牧でのライブ演奏と歌われ方が秀逸だと思うけれど、どんなライブ演奏でもこの当時は曲に甲斐の重い想いが込められていた。
たしかにこの曲のタイトルのツアーから、バンドスタイルをこそぎ落としたようなシンプルなものになったけれど、浮かれた世の中の状況に楔を打ち込みそうな感じだった。
でも、それこそが当時の甲斐のスタイルとスタンスだったので、それが良かったんだと思うし、目立たないけど結構な名曲だった。

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たわごと~インジュリー・タイム3

「インジュリー・タイム」

この曲のモチーフは、甲斐の好みだね。
ロスタイムはほとんどのスポーツ球技で使われるけど、ラグビーではインジュリー・タイムとされていた。
以前はインジュアリー・タイムと呼ばれていたけど、それはこの曲の中でもそう唄われている。

今や甲斐はサッカー〇カとなってるけど、その昔、ラグビー観戦中の模様を写真雑誌に掲載されたことがあった。
バンド時代、花園ラグビー場で大イベントやってたけど、それもバンドと甲斐のイメージ上から来るものと無縁じゃないだろう。
この曲に触れると、そんなことまで思い出すよ。

スポーツ好きはやるにつけ、見るにつけ、いいことだと思うし、それがイメージにつながっていれば曲として表現するのも面白いこと。
それはスタイルにもつながっていくのだから結構重要なことと思うけど、少なくともサッカーよりはラグビーの方がミーハーじゃないし、当時の甲斐のイメージには似合っていた。

この曲でまた違う世界が、、、というにはインパクト的には薄いけど、新作アルバムへの導入としてはアプローチ法が面白かった。





たわごと~アルバム『ストレート・ライフ』5

ストレート・ライフ

アルバム『ストレート・ライフ』

多分、甲斐だけを思うとバンド時代のアルバム『GOLD/黄金』からソロのファーストアルバムとなった『ストレート・ライフ』までが全盛中の全盛だったと思ってる。
『ストレート・ライフ』の収録曲の中には「イエローキャブ」のようにバンド演奏が試みられた曲や、「レイン」のようにバンド時代のアルバム『虜-TORIKOI』時代にソロとしての演奏が想定されていなかった曲もあったりし、バンドが前提にあった曲もある。
その逆でバンド時代のアルバム『LOVEminusZERO』収録の「冷血(COLDBLOOD)」やタイトル曲のようにバンドではなく、ソロ仕様が想定されていた曲もあり、どちらもほぼ同じ時期に作られ、制作が試みられていた。

いずれにしても、そんなことを思うとアルバム『ストレート・ライフ』は、バンドがあるからソロ仕様が考えられたというアルバムであり、ソロファーストアルバムとはなったものの、背景にはバンドの匂いがプンプンしてた。
ミックスエンジニアが変わったけど、更にキレが良くなり、打ち込み系は変わらずとも、織りなす世界が広がっていく様が感じられる。
トータルアルバムではないし、アルバムを通してのメッセージは感じられないが、曲の出来具合とミックス・アレンジ具合、そして甲斐のストロングなボーカルでの歌われ方には気の入り方がはっきり違っていた。
甲斐のボーカルは正式にはハスキー気味ではあるがハスキーではないギリギリのエッセンスがあり、余計に気の入り方次第で曲の味も変わってくる。
そういう意味でもいいアルバムだった。

演奏に負けることない味のあるストロングなボーカルが感じられて、お気に入りの一作だった。

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たわごと~441WEST 53rd ST.−エキセントリック・アベニュー5

「441WEST 53rd ST.−エキセントリック・アベニュー」

結構な名作だと思うんだ。
この曲。

ソロ名義でのライブでは結構取りあげられている曲だと思うけど、それでも一時は全くライブで聴くことが出来なかった。
まるで映画音楽のようなこの曲は、舞台が完全にNYに行ってしまってる。
バンド終期からソロ始期は、アルバム制作と収録がそっちの世界に行ってしまってたので、これもアリかなと思いながらも、こういう具合に壮大な感じが出てくるとは思わなかった。

映画好きで有名だった甲斐は、見ていた映画は国籍問わず見ていたと思うけれど、その一端が出てきたと思いつつもハードボイルド感で包まれた世界を拘りまくって曲にした感じがしていた。

イントロのドラム音の刻む重量感とリズム感が印象的で、その点ではイエローキャブと似ていなくもない。
だけど、そこから織りなす世界は映画という共通のパイプとハードボイルド感がありながら、一方は線が広がる世界と点が広がる違いが明確にあった。

ソロとなって明確になりそうな甲斐の世界がなかなか出てこない中、時に顔を出すことがあった。
まさしくこの曲はそれではないだろうか。





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