嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

甲斐バンド

レコードジャケット~「裏切りの街角」4

裏切りの街角


甲斐バンドセカンドシングルが「裏切りの街角」だった。

この曲が出た当時、ボクはまだ中二で、音楽業界とか芸能界とかそういうところにはほとんど興味がなかった。
たまの休みの日中、昼飯を終えてなんとなくTVを見ていたら、顎をしゃくるよに白いシャツ来て、懸命に歌ってたグループが目についた。
アイドル音楽番組だったと思うけど、当時は雑多な音楽と今でいうバラエティ番組が多かった。
ほとんどが、歌謡曲とフォーク、そして演歌の歌手たち。
そうした番組で初めて甲斐バンドを見た。
いや、甲斐バンドとは知らずに見ていて、何故か今でもその当時の模様は脳裏に残っている。

その時歌われていたのが「裏切りの街角」。
そのスタイルはフォークのようで歌謡曲ではない、だけどはっきりフォークといってしまうには違うような感覚を持っていた。
どこか演歌みたいだな、というのが素直な感想だった。

彼らは彼らなりに必死な状況だったんだろうな。
それは甲斐バンドと知らずに見ていても感じるものがあった。
甲斐バンドが甲斐バンド足りえた初めての曲、それが「裏切りの街角」だったんだろう。

シングルが発表されていきなりという展開ではなく、オリコンでベスト10入りするまで4か月もかかっていた。
最高位7位だったかな。
優先で売れていたとは聞いていたけど、結構なロングセラーとなっていた。

デビューは自分たちのスタイルが出ていなかった。
そこから「裏切りの街角」にくるまでは、長いトンネルの中でようやくその扉を開けた、そんなイメージがレコードジャケットとして現れていたような気がしてる。







レコードジャケット~バス通り3

バス通り

「バス通り」

この曲でロックを志していたなんて、多分誰もわからないだろう。
甲斐本人がそれを言っていたのだけど、真意はひょっとして本人にもわからないかもしれない。

デビュー曲なんて、こんなものかもしれない。
右も左も分からない者が、曲を書いたはいいけれどどう表現していくのかは取り巻きの勝手な思いだけが動かしていく。
仕方のないことかもしれない。
アマチュアコンテストで「ポップコーンをほおばって」を歌う甲斐みて、何を思ったのか、そしてどう披露していこうとしたのか。

そこには甲斐の想いはなかったのかもしれない。
けれど、この曲を通してデビューするのは甲斐バンドだったから、まったくなかったというのもどうかな。

まだ、よちよち歩きを始めたばかりの甲斐バンドの姿が、ジャケットには見えていた。



レコートジャケット~アルバム『らいむらいと』2

らいむらいと


甲斐バンドは、市民権を得てなかったロックを志していたのだと甲斐よしひろは語っていた。
しかし、それはどう表現していっていいのか、音的にも詞的にもアレンジ的にも何もわからず、周囲にしたってロックといえば海の向こうのやばい音楽といった程度の認識しかなかったと思う。

後に階段を少しずつ上り、ロックしていったと思うけれど、後の世界しか知らないと甲斐バンドのスタート模様には随分と解離性を感じるものだと思うね。
何もわからない連中が何もわからないプレーンに操られるように一枚のアルバムができた時のレコートジャケット。

思い違いが思い違いを生んでしまい、意味不明のジャケットになってしまった。

これから12年後、甲斐バンドが解散し、さらにその後ファーストアルバムの手入れが行われたとき、ジャケットの差し替えが行われたけど、あくまでそれはデビューから何年もの時間が経過し、その中での甲斐バンドの活動状況とイメージを踏まえてのものだった。

今でも、この時のジャケット、これはないよなあと思ってしまうよ。
らいむらいと①




たわごと~バンドの旬と「翼あるもの」5



思うに甲斐バンドって、「HERO」の前と後とに分けるように語られることがあるけれど、個人的にはアルバム『破れたハートを売り物に』が発表された後とその前に分けた方が良いのかもしれないと思ってる。
曲自体の変遷が変わっていったのもこの頃からだけど、そこには好みの問題もあるだろう。
けど、この時以降、甲斐のボーカルには艶っぽさが出てきて只のかすれ声じゃなくなtってたし、いわゆる声の頃が仕方が良くなってた。

バンドの演奏自体は、ライブ「BIG GIG」の演奏自体は実に充実してたと思ってる。
ハードボイルド路線がお気に入りだったためか、甲斐のボーカルがしっかり演奏に乗っかっていた感じがし、それにはハードボイルド感があった方がいいんだろうと思っていたから尚更だった。
一度、ハードボイルド路線に入り込んで、そこから改めて郷愁や牧歌的要素に立ち返る。
いわゆる織り交ぜ効果だけど、その押し引きがボーカルも演奏も生き生きとして、またそれができるレベルまで階段を登っていたということになる。

人は加齢ももちろんそうだけど、旬な時期ってあるものだ。
それまでの過程と取り組み方で、まるで違う存在になっちゃうけど、甲斐バンドはそういう意味でアルバム『破れたハートを売り物に』からその域に入り、ライブ「BIG GIG」から解散に至るまでの間が最も旬だった。
演奏自体は、解散ツアーPARTYを迎える直前までだったような感じがするけれど、それはライブ演奏も打ち込み系のものとなっていたから捉えづらいものがある。

その象徴が「翼あるもの」だった。
ライブ「BIG GIG」での演奏と歌いこなし、解散ツアーPARTYでの演奏と歌いこなしは甲乙つけがたいもので旬を感じる絶妙のエンターテインメインとだったけど、内容はまるで異なるものだったことがミソだった。
これ以上の歌いこなしと演奏は、その後見ることは出来なかった。
当然のようにバンドは解散し、甲斐ソロとなっての「翼あるもの」は別のもの。
甲斐ソロを感じるのか、そこにバンドを求めるのかで意味合いは全く異なってくるのだけど、現実としてバンドは解散したのだから、前者をどう感じるのかに行かないと、何も見えてこない状況になっていた。
だから、バンドの演奏をするにしてもアレンジに関しては苦しんだのじゃないかと思ってた。

でもあれだな。
今の自堕落な姿は、この頃からすると想像するなんて本人ですら出来なかっただろうな。





たわごと~アルバム『Repeat&Fade』5

Repeat&Fade

アルバム『Repeat&Fade』

メンバー個々が作った12インチシングルの集合体が、アルバム『Repeat&Fadeだった。
こういう作品はアルバムと呼べるんだろうか、、、という疑問もあったけど、キーとなったのは各メンバーはその個性を生かしたものを作りながらも甲斐バンドの上に成り立っていたこと、それと甲斐以外のメンバーの作品の一つに甲斐が絡んでいたということで、なんとかアルバムとしてつながりがあったというものだった。

『虜』、『GOLD』『LOVEminusZERO』をボブ・クリアマウンテンがミックスしたことで新境地を切り開き、発展して行ったところに新しい味が出てきて、さらに昇華したのがこのアルバムでもあった。

しかも、甲斐プロジェクトは前曲カバー。

これだけでも当時かなり度肝を抜かれた感じだったけれど、各メンバーの個性を改めて認識できたことと甲斐を見つめ直すことについては、ストレートなショックを受けていた。

アルバム『らいむらいと』を7思い返す必要はなかったかもしれない。
それは極端すぎるとしても、階段を登ることで成長の跡を見せ、新たな世界を見せてきたバンドが、各メンバーの個性を再認識させることで更なる世界を見せてくれたことは、バンドのそれまでの変遷を踏まえているととにかく嬉しかった想いがあった。

こういう展開は、だれも予想できなかっただろうし、そういうところへの展開はバンド解散を意識した甲斐ならではのことではあったけど、メンバー個々が作った12インチシングルの集合体としてのアルバムであったもののそうしたこと以上に完成度が高かったアルバムだった。





たわごと~ALL DOWN THE LINE〜25時の追跡3

「ALL DOWN THE LINE〜25時の追跡」

大森さんの「25時の追跡」に、速攻で詞をつけたのがこの曲。

当時のバンドやメンバーが、ハードボイルドの真只中にいて、ハマっていたのかが分かりそう。
ちょっときついかなと思いつつ、敢えてその世界観を突き詰めようとしていたことは間違いではなかった。
この曲のエッセンスを思う時、これもバンドの演奏ではないにせよ、一つの到達点だったかもしれない。

出来るわけないのだけど、曲と詞を別々に堪能したい、そう思ったのは大森さんが初めに「25時の追跡」で、聴き手の度肝を抜いたためだったかもしれず、詞と曲を共に吟味することなど到底無理だと思ってる。






たわごと~天使(エンジェル)5

「天使(エンジェル)」

バンドを聴くようになったのが遅れていたため、どのアルバムにも収録されていなかった「天使(エンジェル)」を知ったのは、結構後になってからだった。
多分、バンドの解散が発表された1986年の3月頃。
この頃は大学の卒業旅行として九州一周ということで旅してたけど、不意に下車した大分は別府の、港に立つ別府タワーだったことはよく覚えてる。
観覧席にジュークボックスがあり、甲斐バンドでは何故かこの曲だけが見つかった。
この曲は当時知らなかったので、興味津々で聴いたけど、当時の印象は良くなかった。
詞は面白いし、メロディもそこそこと思ったけど、なんせアレンジが、、、

そこからリメイクされたこの曲は、雲泥の差があった。
何ともノスタルジックで昭和初期の匂いがした原曲は、再アレンジが施されたことでポップでキレのいい曲に生まれ変わっていた。
同じ曲なのに、アレンジでここまで感じ方が変わるとは思わなかったというのが率直な感想で、今でもリメイクが施された曲はお気に入りの一曲になってる。

甲斐というテリトリーで思えばこういうアレンジも十分アリなんだろうけど、バンドというテリトリーにはいれることは出来ず、そこにはこの曲にはバンド臭さは不要ということが現れていた。
アルバム『Repeat&Fade』は、バンドでありながらその上に立つ各メンバーの個性が際立つという意味では、この曲ほどその特徴fが出た曲はなかったと思う。
まさしくタイムリーな曲だった。





たわごと~オクトーバー・ムーン5

「オクトーバー・ムーン」

この曲も提供曲のカバーだった。

甲斐という人は甲斐バンド向けの曲、自分自身への曲、そして提供曲と状況を変えて曲の色合いを思った以上に変えている。
この曲のリアル当時ではやっぱり甲斐バンドのイメージが強かったためか、この曲の持っていた色合いや特徴は想像できなかった。
提供するその先の匂いを大事にしたんだろうが、確かにバンド向けの曲ではなかった。
バンドでニューヨーク3部作を作っていた終盤、甲斐がソロでアルバムを作っていたことはよく噂されていた。
この曲を大事にしようとするのだったら、提供曲ではなく自分だけに向けての曲であってほしかった。

単にこういう世界を演じる言葉が選べるんだというものと、そのいくつも七辺られた言葉のニュアンスと色合いを高揚させるためのアレンジ能力がこんなにも高かったのかという感じが強く感じられたことを覚えてる。
少なくとも甲斐バンドの変遷を踏まえてきた者にとっては、想像できなかった世界が作られていた。
バンドの成長という階段は、甲斐個人にとっても同じだったようで、カバーアルバム『翼あるもの』からは想像できない位に飛躍していた能力と可能性が感じられた。

アルバム『Repeat&Fade』からはアレンジャーはそれまでのボブ・クリアマウンテンから変わってたけど、正にそれもタイムリーなことだった。
名曲は詞、メロディ、テンポとアレンジがしっかり絡み合って初めて出てくるものだし、歌いこなしも重要な要素。
この曲はその全てがハマっていた。

ライブでは聞いたこともないし、取りあげられた話もきいたことがない。
でも、曲の魅力を大事にするなら取りあげないでいて欲しい。
この曲が出た1986年の頃の味わいは、あの時だけのものだから。






たわごと~ハート4

「ハート」

この曲は高樹澪への提供曲『ハート~降っても晴れても~』だった曲をセルフカバーしたもの。
でも、リアルでバンドと向き合ってた頃は、そんなことも知らなかった。
けど、知らなかったことが幸いしたように、一郎プロジェクトでこれでもかと言うくらい一郎の世界に浸っていた間隔が、いい意味で肩透かしを食らったような気分になれた。
ニューヨーク3部作は皆色合いが違う。
最後で都市型甲斐バンドを見せられ、上り詰めた感があったその先に来る曲としても同じような感覚があった。
なんだ、まだやれるじゃないかという錯覚にも似たこの感覚は、この曲がセルフカバーであったことを知らなかったが故にという気がしてる。

しかし、天使(エンジェル)がリメイクだったことに端を発し、この曲がセルフカバーであったことはすぐに分かっていくことになるけれど、それでも初めて聴いた時のその感覚は変わらなかった。

曲の中の歌詞に、「いっちょうらの愛」とか「いっちょうらの涙」というフレーズが出てきたのが印象的で、軽くカツンと来るような詞が多いのもこの曲の特徴で、甲斐がソロを演じる上で肩の力が抜けて小気味いい感じがあった。
 
なんだか、甲斐プロジェクトも面白そうと思ったのは、当然のようにこの曲が入り口となっていた。





たわごと~Run To Zero4

「Run To Zero」

一郎プロジェクトの中では、「ジェシー(摩天楼パッション)」もよかったけど、自分の中ではこの曲が最も琴線に触れていた。
リアルで知った時も、今もこの曲の旋律が頭の中に残ってる。

一郎はバンド終期でようやくバンドに参入となったためと、一郎ソロをほとんど知らなかったために妙に違和感があった。
バンドの持つビート感というかニュアンスというか、どこか違うというものではなく、はっきり異なっていたことへの抵抗感だった。
それを踏まえてもバンドに参入させたのはある意味、冒険だったかもしれない。
結果として成功だったと思うけどね。

成功だったというのはバンド解散までは分らなかった。
でも、違和感を感じていたことが妙に自然で、この曲は特にバンドの持つニュアンスと一郎の持っていたニュアンスが近寄っていたのかもしれない。
後にアルバム『Repeat&Fade』のコンプリート版が出て、この曲のボーカルを甲斐が取ったけど、圧倒的に一郎ボーカルの方がよかった。
多分、甲斐の持つアクと一郎の持つアクが違っていて、それこそどっちをとっても良かったけど、好みの問題だけだったのかもしれないな。





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