「Funky New Year」

田中一郎というプレーヤーをほとんど知らなかったことに気づくまで時間がかかった気がする。
少なくともアルバム『Repeat&Fade』の頃はそんなもので、元ARBのプレーヤーということも効いたことがある程度だった。
甲斐バンドのスタジオミュージシャンと言うことも後で知ったことで、甲斐バンドの新たなメンバーが加わったことで喜んでいた。
どうも正式メンバーとなるのはライブ「BIG GIG」後の甲斐とのやり取りで決まったようだけど、同じ業界にいてスタジオ収録時に参加し、しかも幼馴染のようでもあったことからこの二人の波長が合わないはずもなかっただろうな。

バンドという色眼鏡を通して田中一郎を見ていたと思われるから、「悪夢」ではイメージ通りであったものの、この曲では結構その色合いの違いに驚かされた。
この曲が一郎ということではないにしろ、少なくとも地に近いものが出て、そこがバンドの地とは異なるものがあったんだろうと思う。

その違いに興味が注がれたこともあったけど、気になったのはバンド解散までという途方もない短い時間だった。