「エコーズ・オブ・ラヴ」

大森さんのギターは今でこそ哀愁のギターなんて言われてるけど、最初からそうだったわけじゃない。
デビュー当時の音源を辿っていくと、決してうまいとは言えない。
けど、バンドがデビューしスタートを切ってから、バンドとしての狙いとメンバー個々の狙いは一致してた者じゃないと思う。
バンドの進化に寄り添う様な歩みは、各メンバー個々がそうだったように、大森さんも様々な想いがあったはず。

弱弱しい時もあれば、強気になった時もあったと思うし、様々な想いと並行してギターワークも進化していったはず。
アルバム『Repeat&Fade』の制作過程に入った時、一つのゴールだったのかもしれない。
デビューからここに至るまでの変遷、聴き手であるこっちは分かるはずもないその感情の強弱みたいなものが「エコーズ・オブ・ラヴ」を聴くと、感じてしまうことがある。
特にアルバム『破れたハートを売り物に』を製作しようとしてた時、それは甲斐について語られることがほとんどだけど、この時の大森さんの気が現れてる様な気になる。

気のせいなんだろうが、アルバム『Repeat&Fade』までのバンドスタイルは、各メンバーに影を落とし、その経緯を現わしている旋律みたいなものがこの曲にはあったような気がしてる。