三つ数えろ

「三つ数えろ」

アルバム『マイ・ジェネレーション』は、俺の世代と読むんだね。
少なくとも、ボクにはそう読めた。

この『マイ・ジェネレーション』というアルバムは、好き嫌いはあれど、甲斐バンドが気になった者には踏襲しなければいけないアルバムのように思えた。
アルバムのタイトル曲は見当たらない。
「三つ数えろ」を聞いてた時に、いつもイライラしてる、満足なんかできはしない、それが俺の世代さ、というフレーズがグサグサ来て、ああ、これなんだなあと感じるに至るまで、結構時間がかかったかな。
俺の世代、自分の世代なんてあんまり考えもしなかった自分を思ってこの曲を聴くと、グサグサ来るよ。
当時は昭和軽薄体、今は優柔不断で自分が見えてないという世代は若者の特権でもあったけど、特に今は若い世代に限らないことが多い。
甲斐は、この頃の自分の世代をどう思って、前に進もうとしてたのか。
そこを思って、この曲を聴くと意味あるものになるかもしれない。
アレンジがドロドロした感じで、取っ付きにくく、それでいてメッセージというよりはアピール曲という印象が深い。
ここを踏まえないと、聴き手も前には行けなかった。

当時のアレンジは取っ付きにくく、BIGNIGHTでのアレンジはその逆だった。
BIGNIGHTでのアレンジは何を言いたかったんだろうとも思うけれど、あの時の甲斐バンド復活劇はまだ戦線復帰しておらず、TV画面でしか見られなかったから余計に分からない。
この時の再結成は、甲斐に言わせれば同窓会的というんだから一時のものであり、その一時の世代を現したという具合に見るべきだろうか。
でも、この復活がそのまま行ってくれれば・・・と思ったのは本格復活と言っていた2001年の頃だな。

アレンジ的に面白かったのはKAIFIVEでの演奏で、今も時々動画で見てるよ。