ナイト・ウェイブ

「ナイト・ウェイブ」

個人的には2000年を迎えるまでの甲斐バンドとソロが好きだった。
2001年の本格再結成は、大森さんの為の復活であってバンドのためのものではなかった。

アルバム『虜/TORIKO』に収められた「ナイト・ウェイブ」はまだ発展途上のように感じられたものの、この曲のリングバージョンを聴いてみても、その想いは同じだった。
でも、そういう感じがあったからこそ好きだった。
1986年のバンド解散までは、この曲を聴きたくてライブに通ったし、自分にとってのバンドの代名詞みたいな曲の一つだった。

ニューヨーク三部作の第一作目として『虜/TORIKO』に収められたと言っても、こういう感じが持てたから先へと期待できたのかもしれない。
「BLUE LETTER」は完成された感があったものの、この曲はその対極にあったような感じがしていた。
「BLUE LETTER」に感じる色が青なら、「ナイト・ウェイブ」には蒼といった感じかな。
ムーディな詞と奏でられる音からもそういう感じが持てたものだけど、正に艶っぽい感じが持てた曲でもあった。

この曲が聴きたい、そういう想いで行ってたライブもバンド解散で叶わなくなったものの、ソロ活動の域にはいってからは驚きの曲となっていた。
斬新なアレンジもそうだったけど、この曲が演奏されること自体が意外だった。
アコギでやってもこんなに魅力が出るんだという発見がそこにはあった。

こういうやるべき曲としての期待、そして驚きの域にあるような曲の在り方は、2001年の本格再結成前までのことになってしまったのが、とにかく残念だった。