「レッドスター」

真赤にそまった空の下 街角にあふれだす
飢えた人の群れと 勝つ者のない死のサバイバル
続くのさ 果てもなく すごい熱の中
君といたい ずっといたい 夜も昼もそばに
血まみれのレッドスター 輝いてたのに
血ぬられたレッドスター ひきさかれてもOh・・・

俺たちはニュース不感症さ 近いテレビの中の
死体(なきがら)を遠い出来事だとみつめてる
充血した目から涙をぬぐえよ
この歌をいつまで 君に歌いつづけるのか
ひびわれたレッドスター きらめいてたのに
にじんだレッドスターひきさかれてもOh・・・

焼きはらわれても 俺たちはきっとひとつになれるさ
割れたビンを世界中が 今ふみつけている
足元をみなよ切り傷だらけだ
君といたい ずっといたい 夜も昼もそばに
血まみれのレッドスター 輝いてたのに
血ぬられたレッドスター ひきさかれてもOh・・・

ひびわれたレッドスター 激しい雨がふる
にじんだレッドスター ひきさかれてもいつか

(作詞作曲:甲斐よしひろ)

「割れたビンを世界中が 今ふみつけている」という歌詞が印象的だった。
この曲が出た後、イラク侵攻という戦争が起こったけど、信仰上の祈りをいいように踏みつけていたイラクがすべての原因とはいえ、戦争となると罪のない民衆まで巻き込まれ、何が正しくて何が悪いのか混沌としてしまう。
この曲が出る前にもベトナム戦争があった。

今ではロシアのウクライナ侵攻という傍若無人な戦争が終わらない。
経済・エネルギー的にも大きな弊害と影響がでており、これは大国ロシアの領土欲しさというわがままに世界中が振り回されている。
「割れたビンを世界中が 今ふみつけている」というところではなく、ビンを粉々にして踏みつけまくって自らも怪我だらけになってることが分からないような酷い状況が作られている。
もう憂うしかなく、磁極の早期終局を祈るだけの我々は無力だなと感じてしまう。

なぜこんな愚行を人間は繰り返してしまうのか、現実を現実として受け入れるにはそれが目の前で起こって我が身に直接降りかからないと人は動こうとしない哀れな生き物でもある。
この曲は「Chaos」を作った背景と同じものを背負っている曲だと痛切に感じてしまう。