「Run To Zero」

狂れた風が躍る街 滑り出した夜の風
気をつけな足許には 底なしの悦びがお前を
喰おうと待ってるぜ watch your step
堕ちていく快感はまだ早すぎる 
錆びたナイフ握りしめ 赤い血にみとれるなよ
お前まだ十五の酔い その夢柔らかすぎるのさ
見ろよショーウィンド 映った顔
このままじゃ死んだって 野良犬と同じさ
夢だけが Too much 道遠く so long

蹴り上げた水溜りの 飛び散る飛沫の球に
俺たちの明日がある すぐ汚れたpavementに ぶつかってただの染みwe dno’t care
誰かが踏みつけて跡形もない 
ビルに登り月を登ろう 今度こそうまくやるさ
踏み外せば二人とも 骨も心も笑顔も涙も みんなこの空に消えちまう
それでもいいんだと 曖昧なI love you
夢だけが Too much 道遠く so long

手にするまで追い続け つかまるまで逃げていこう
景色が俺たちを越え 全てが虚しくなるまで 
走り続けて run to zero
息を潜めて 暗闇の向こうに 
狂れた風が躍る街 錆びたナイフ握りしめ

(作詞:トシ・スミカワ、作曲:田中 一郎)

カッコいい曲だという思いは、当時も今も変わらない。
甲斐と近い一郎だと思ってたけど、こういう世界観は甲斐では作れないカッコよさがあった。
作詞を自分でやるのではなく、曲を付けたということが従来の一郎の良さが表現出来た要因だったかもしれない。

特にこういう世界に憧れていたわけじゃないけど、逃避行もののようで疾走感があった。
メロディもいいけれど、詞の一つ一つに面白みと特徴があった。
甲斐バンドの田中一郎ではなく、そこから離れた田中一郎だったのかもしれない。