「メモリーグラス」

同名の異なる曲がヒットしたのが1981年だったし、自分が甲斐バンドを聞くようになったのはその後だったから、この曲を知った時はタイトルだけでけっこう混同してた。
でも、この曲が発表されたのは1977年だったから、ヒットした曲よりも前だったということにもなるし、何より高尾の曲にはひ弱さがなくて、芯みたいなものを感じてた。

シングル「氷のくちびる」のB面収録だったということと相まって、共通した悲哀みたいなエッセンスも感じられた。
この曲はとあるアイドル歌手に向けて提供されていたけれど、アレンジはともかく、詞を呼んでるとこれがアイドル歌手への曲なのか、、、と思っていた。

オリジナルアルバムへの収録を想うと、「氷のくちびる」とバッティングしてしまうことも考えられるから、選ばれたのが「氷のくちびる」であって、またもや曲の存在自体が悲哀の感じがする曲だった。
曲のエッセンスと存在が同じようなところにあったのが惹かれるきっかけであり、ベストアルバムに収録されたのは知る人ぞ知るという感じがあって、とにかく有り難かった思いが強かった。