この夜にさよなら

アルバム『この夜にさよなら』

このアルバムは、トータル性よりも個を重んじたのかもしれない。
ただ、それには甲斐バンドもメンバーも幼かったため、詞が背伸びした感じになってる。
サウンド的には進歩したものの、ロック&フォークの匂いを漂わせながら、歌謡曲に最も近寄っている。

アルバム製作には時間がかからなかった。それに反するようにライブ活動が激化し、そうした背景が影響していたのかもしれない。
ただ、ロックを本当の意味で理解できない場合は、好まれるアルバムかもしれないが。

サウンド的よりも、詞の世界が好きなアルバムだけど、ここではっきりしてるのはこの時期の甲斐バンドには緩みがあったということだろう。