レイニードライヴ

「レイニードライブ」

本来、甲斐バンド最後のシングルになるはずだったこの曲。
そういう状況下で作られ発表された曲だったので、レコードジャケットには甲斐バンドのメンバー全員が出てきていた。
どこから哀愁を誘うようで、大都市間も漂わせたようなこのジャケットには思い入れができていた。

甲斐バンド最後のシングルなのに、作詞は甲斐ではなく、作曲も松藤。
アルバム『Repeat&Fade』でも松藤プロジェクトに入り、松藤がボーカルを取っていたので、松藤の曲というテリトリーに入っていたのかもしれない。
けれど、シングルの方は甲斐のボーカルだった。
それはどこかでホッとさせてくれたことでもあった。

甲斐バンド最後のシングルだし、解散ライブがPartyと名付けられ、曲名の中にドライブとあったので、ドライブ感たっぷりのアップテンポの曲だとばかり思っていたこの曲の発表前。
意外なことばかりの曲だったけど、旋律が美しかった。
解散を迎えても、バンドのそれまでやってきた路線を変えることのないこだわりを見せてくれていたようだった。