風が唄った日

「風が唄った日」

2年前に行われた「甲斐バンドシンフォニー」で、最もこの曲は取りあげられるだろうという予想があった。
まあ、原曲を聞いてただけでもそれは分るというもの。
特にこの曲を然程聞いてなくても、昔、この曲が収録されたアルバムに触れていただけでも分かりそうだった。

アルバムを作ろうとするとき、曲のアレンジをどうするかということに目が行くと思うけど、『英湯と悪漢』の作成においてそのアレンジが曲の壮大さを生み出そうとする感じが出ていて、多分初めてアレンジの大切さとハマり具合がよかった曲だっただろうと思う。
ロックを志して・・・この曲でもその想いは伝わってくる。
ストリングスが効いて、甲斐がいかにいろんなジャンルの曲を多数聞いてきたのかが表現できてるといった感じ。

♪ どんな小さなものでも すぐにこの手に
 拾い上げねば 怒りの鐘はいつ鳴り響く ♪

このフレーズを歌いたくて詞の構成も曲調もアレンジも紡ぎあげていったんだろうけど、でもこの当時、ロックというジャンルが日本には馴染んでおらず、フォーク等で席巻されてた業界では評価される向きは少なかったんだろうな。
知る人ぞ知る・・・そんな第1歩目立ったのかもしれない。