嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

たわごと~観覧車824

観覧車82

「観覧車82」

この曲については、甲斐個人のこだわりがあったんだろうね。
紡ぎ合わせた詞の世界だけではなく、音的アレンジ的な意味で。
アルバム『破れたハートを売り物に』に衆力されたものと、『虜/TORIKO』に収められた曲は同じものだけど、表現された世界が異なる別の曲になっていた。

多分、原曲「観覧車」は曲を書いたものの、その世界をどう表現していいのか霧の中にいる心境で発表してしまい、『虜/TORIKO』を製作するにあたってミキサーがどうアレンジしていくのかに賭けてた部分があったと思う。

バラード調で大人びた世界観があった曲が、ポップで斬新さを伴った曲となった。

ただ、個人的にはレコード録音という意味では原曲を大事にしたい。
大人が昔を懐かしむ洒落た楽しみは、ポップである必要はなく、逆説的にバラード調で大人びた感じで演じているところが好きだった。
「観覧車82」については、これを基にライブ演奏を重ね、解散ツアーであったPARTYでの演奏が良かったと感じてる。
ポップさに落ち着きが出てきて、これなんだよと思ったもんだよ。





たわごと~ナイト・ウェイブ25

ナイト・ウェイブ

「ナイト・ウェイブ」

個人的には2000年を迎えるまでの甲斐バンドとソロが好きだった。
2001年の本格再結成は、大森さんの為の復活であってバンドのためのものではなかった。

アルバム『虜/TORIKO』に収められた「ナイト・ウェイブ」はまだ発展途上のように感じられたものの、この曲のリングバージョンを聴いてみても、その想いは同じだった。
でも、そういう感じがあったからこそ好きだった。
1986年のバンド解散までは、この曲を聴きたくてライブに通ったし、自分にとってのバンドの代名詞みたいな曲の一つだった。

ニューヨーク三部作の第一作目として『虜/TORIKO』に収められたと言っても、こういう感じが持てたから先へと期待できたのかもしれない。
「BLUE LETTER」は完成された感があったものの、この曲はその対極にあったような感じがしていた。
「BLUE LETTER」に感じる色が青なら、「ナイト・ウェイブ」には蒼といった感じかな。
ムーディな詞と奏でられる音からもそういう感じが持てたものだけど、正に艶っぽい感じが持てた曲でもあった。

この曲が聴きたい、そういう想いで行ってたライブもバンド解散で叶わなくなったものの、ソロ活動の域にはいってからは驚きの曲となっていた。
斬新なアレンジもそうだったけど、この曲が演奏されること自体が意外だった。
アコギでやってもこんなに魅力が出るんだという発見がそこにはあった。

こういうやるべき曲としての期待、そして驚きの域にあるような曲の在り方は、2001年の本格再結成前までのことになってしまったのが、とにかく残念だった。





たわごと~BLUE LETTER5

BLUE LETTER 

「BLUE LETTER」

詞的にもエモーショナルな部分においても、また一段飛躍した感を感じた曲だった。
表現力というか音の良し悪しも去ることながら、様々な音の組み合わせと重なり具合に驚いたことはよく覚えてる。

この曲は確かに物語だった。
バンドの曲って、哀愁とかストレートな表現が多かったけど、これだけ物語性が強く、得も言われぬような感覚に陥ってしまったことは初めてだった。

海と大地。
そんなシチュエーションがハマりそうな風景は、ほこりっぽいサボテンでも生えてるような海辺の土地が連想されそう。
その海は青く、果てしなく広がっている中にポツンと立つ店の中で、終わってしまった想いの深い恋を思う。
この曲を聴くと、いつもそんな情景みたいなものが頭の中に浮かんでくる。

♪ 罪とおまえのために 今夜涙を流す ♪

すべてはこのフレーズを生かすための伏線だったんだけど、それにしてもそのフレーズを生かすための詞の構成と表現力、そして音からなる飾り方は、それまでのバンドからは連想できない素晴らしいものだった。





たわごと~アルバム『破れたハートを売り物に』5

破れたハートを売り物に

アルバム『破れたハートを売り物に』

アルバムジャケットが秀逸だった。
後にチャートの順位を聴いた時、最高位が3位か、なんで3位なんだろうと感じたことがこのアルバムに対する想いを象徴していた。
斬新かつ大胆で、ストレートなロックナンバーもあれば、甲斐のアクの強さを感じる曲と染み入るバラードもあって、バンドに対する想いがアルバムに表現された初めてのアルバムだった。
アルバムを通して、バンドのイメージはこれなんだよ、という想いが強い。
音やアレンジに関するこだわりは、甲斐にはあって「破れたハートを売り物に」と「観覧車」はこの後、録り直すこととなっていったけど、幼いという意味ではなく、成長しきれないギリギリのライン上にいるバンドが好きだった。

バンドをどいうものにするのか、それは曲の出来具合と演奏によって積み重ねられていくけど、そういうこれでもまだ発展途上なんだよ、と言ってる様なところが実に味わい深いものがある。
自分の置かれた状況とここまでの変遷、そして自らの生い立ちまで含めたような表現内容は、ロックバンドとはこうありたいよなと思わせた。

甲斐バンドが解散を決めて、その代名詞になるようなアルバムを、、、ということで『LOVEminusZERO』が作られたけど、それは到達点ということであって、バンドの代名詞はこのアルバムだった。
今でも強くそう思うよ。

破れたハートを売り物に

中古価格
¥8,426から
(2017/9/2 19:51時点)





たわごと~冷たい愛情5

冷たい愛情

「冷たい愛情」

難しい曲だと思う。
ライブを重たい雰囲気で終わる為に「100万$ナイト」が書かれて、大きな効果があげられていた。
次に、、、という訳ではなかったんだろうけど、世上の中の雰囲気と憤りに重さを求めた曲から自分の生い立ちの名に重さを求めた違いがそこにはあった。

甲斐の生い立ちなんて、今現在は明らかになってることもあるけれど、「冷たい愛情」が出た頃なんて知る由もなかった。
人に知られていいことじゃないし、分からないから曲とライブで想像を掻き立てられることも多かった。
甲斐バンドとは、その活動で様々な思いが掻き立てられることが大きな魅力でもあった。

再婚に際して思うこと、自分の生い立ちに想いを馳せることなど、そこには軽々しく表現されるようなことはなかった。
曲の歌詞、一つ一つに重みがある、そんな曲だったし、ギタリスト大森信和の魅力が大きく舞台に挙げられた曲でもあった。

♪ ある晩 おふくろが俺に言った お前が生まれた時は 空は満天の星 ♪

♪ そして今夜 俺が この地上に生を 受けた時のような 満点の星空 ♪

このコントラスト、表現が素晴らしい。
ここに灯を当て、でも油断することなく前に出ていこうとするバンドの姿が見えはしないだろうか。

落ち込みたくなる要素も盛り込まれ、でも肝はこのフレーズにあった。
それを感情を込めた姿にしたのは、大森信和のギターワークだった。







たわごと~観覧車25

観覧車①

「観覧車」

観覧車と観覧車82は別の曲。そんなことを以前、書いた

観覧車82には抵抗があったんだ。
原曲・観覧車は、聴き手よりも作り手の甲斐の方が思い入れが強いが強いのは当然だけど、そのために後に撮り直しとなった。
けど、聴き手であるこっちは甲斐の想いなんて知らなくて当然。
だから、初めて観覧車を聴いた時の感触みたいなものは大事にしたかった。

ロックナンバーでこの曲まで来たアルバム。
途中でカントリーの匂いがするバラードナンバーもあったけど、それ以外はロックナンバー。
それが突然、キレイな旋律で印象的なイントロが奏でられた。
詞も当然そうだけど、このきれいな旋律は最後まで貫かれようとするところ、曲の最後に「破れたハートを売り物に」がアカペラ調でカバーしてる。
この曲が出会いの曲なのか、別れの曲なのか、はたまた大きく成長した二人が昔を懐かしむのか、それは作り手の想いも去ることながら、聴き手の解釈によるところ。
そこを際立たせるような旋律とアレンジ等のやり口は、見事だった。
見事過ぎて、後日再録されたときは、、、イメージを変えられてしまうのが嫌だったんだ。
ライブでは、ステージと一緒に歌う方だったけど、観覧車82の演奏の時は例外だった。
その例外が取れたのは、甲斐バンド解散のPARTY・武道館ライブまでかかってしまった。
作り手にもこだわりはあるだろうけど、聴き手にも同様にこだわりがあったっていいと思うんだけどな。





たわごと~奴(ギャンブラー)4

「奴(ギャンブラー)」

♪ この世は賭けよダイス転がせ 決まった運命にツバを吐きかけ ♪
この一説が心に引っかかって仕方のない時期があった。
決して自分はそういう路線で生きてきた人間ではないけど、悪ぶりながらどこか悟って透かして世の中を見てる、そんな感じが強かった。

こういう曲が書けていたというのは、この時期作り手として油が乗り切っていたと言うことではないだろうか。
アルバムの中でも、結構異色なこの曲。
今でもその当時と同様、気になっている曲だけど、若くないとやれない曲でもある。
この曲に関しては、ライブ体験がないのが残念だな。





たわごと~陽の訪れのように4

「陽の訪れのように」

アルバムの中でロックナンバーが続いた後、こういうカントリームードの曲を置いたのは、曲の置き所がいいという感じ。
カントリー的な感じがするのは、意識的なのかどうかは分からないけど、背景的にそういうものもあるんだよと言ってるようで、地方上京者からしてみれば懐かしさを知らぬ間に感じてしまういい側面になってる。

ギンギンに音的にも詞的にもロックしながら、時に過去を振り返って、自分の前を通り過ぎていった女たちのことを思ってみるといったエッセンスは、それまでの甲斐の曲の中でもあったことだけど、この辺りが破れたハートを、、、ということなんだろうな。

フォーク臭を感じないバラード、ミディアムテンポのバラード調の曲がこの後多くなっていくけど、この曲はひょっとしたらその走りかもしれない。






たわごと~ジャンキーズ・ロックンロール5

ジャンキーズ・ロックンロール

「ジャンキーズ・ロックンロール」

この曲のタイトルにあるように、この曲を書いた頃が創作意欲の最高潮の頃だったんじゃないだろうかと思わせる位、何を書いてもどんなメロディを奏でても、ロックであってもそうでなくても想いは格別という感じがするよ。

想ったものと出来上がったものの乖離はあっただろうけど、曲として書いたものとメロディは何段階も上に上がったような感じが持てた。
この時期をリアルで経験できてないことが、こんなに悔しいと思ったことがない位、いい感じの曲だった。

基本的にロックが中心であっても、ロック体験だけがベースとなっている者の書いた曲は薄っぺらい。
様々なジャンルの曲を、いろんな角度から聴いて体験して、こだわりを持つようになったものにしか書けない曲がある。
ここを基点として、作り上げようとする世界はこの後変わっていくことになるけれど、純粋に良いものを作りたいという想いがこの曲に詰まっていたと思うし、それは甲斐だけではなく、バンドメンバー全員にしみわたっていた時期だと思う。

充実してる、、、それがこの曲を聴き終えた時に持つ感想であることは今も昔も変わらないよ。





たわごと~どっちみち俺のもの4

どっちみち俺のもの

「どっちみち俺のもの」

この曲は甲斐が再婚相手に思わぬ形で出会った頃に作られた曲なんだろう。

そこかしこに、その時の想いがストレートに表現されている。
こういうストレートな表現と言葉は良いね。
思い込みと強烈さもあるんだけど、こういう強烈な出会いは体験してみたかったような気もするよ。
それでいて、♪ だから心 それだけは 踏みにじらないでおくれ ♪
という表現は、まだ甲斐の心が修復され切っておらず、いわゆる破れたハート、、、の状態ということも伺える。

心なんて全てがいい状態であるなんて、あるわけもない。
この曲の詞は、人間・甲斐が感じられる曲でもあると思う。
ミュージシャンとしては脂がのり切った頃か、それを迎えようとしていた時期かもしれない。
エネルギッシュで野卑なライブでの歌いっぷりは、実に甲斐らしく、それこそハードボイルドそのものだった。





livedoor プロフィール
ギャラリー
  • たわごと~冷血(コールド・ブラッド)
  • たわごと~野獣 -A WILD BEAST-
  • たわごと~野獣 -A WILD BEAST-
  • たわごと~アルバム『GOLD/黄金』
  • たわごと~射程距離
  • たわごと~SLEEPY CITY
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

TWITTER




CD・DVD

KAI BAND&YOSHIHIRO KAI NEW YORK BOX(DVD付)

新品価格
¥15,726から
(2017/2/11 15:39時点)



甲斐バンド・ストーリーII

中古価格
¥1,589から
(2017/2/11 15:40時点)



カオス( 2)

中古価格
¥2,500から
(2017/2/11 15:41時点)



Highway25

中古価格
¥6,575から
(2017/2/11 15:42時点)



甲斐よしひろ: ROCKUMENT BOX [DVD]

中古価格
¥24,650から
(2017/2/11 15:43時点)



THE BIG GIG [DVD]

中古価格
¥9,000から
(2017/2/11 15:44時点)



HERE WE COME THE 4 SOUNDS [DVD]

中古価格
¥2,825から
(2017/2/11 15:44時点)



Big Night~KAI BAND LIVE AT BUDOKAN 1996~ [DVD]

新品価格
¥2,722から
(2017/2/11 15:45時点)


最新コメント
記事検索
Amazonライブリンク
  • ライブドアブログ