嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

たわごと~シーズン24

「シーズン」

♪ シーズン 波打ち際 ロマンスの波を浴び ♪

このフレーズで始まるこの曲。
やさしく柔らかいメロディで奏でられるけど、その歌詞と言い、歌いまわしと言い、それまでのバンドに対するイメージは見事に裏切られていた。
無骨で骨太、そしてアクの強さが日に日に際立っていたバンドに、こんな曲が出てくるなんて、、、

ロマンティストは男の方に多いなんて言う曲の一つの現れ方なんだろう。
まだバンドをよく知らなくて、TVからCMソングとしてこの曲が流れてきた時、甲斐バンドのイメージはなかったことはよく覚えてるね。
女性にこのバンドの曲を最初に進めるのなら、この曲からということが多かった。
それ位、女性向な感じが強かった。
歌詞的には男から女を見た眼で書かれてるけど、受け入れられるのは女性の方が多いだろうという勝手な思い込みがあった。

アルバム『GOLD/黄金』が気に入ってるのは、甲斐のボーカルが大きな要素となっていた。
よくハスキーボイスと言われるけど、言われる程ハスキーではない。
荒々しかったボーカルが、何年もかけて角が取れてきて円熟味が出てきた感じがあって、それが生かされた曲が多かったのがこのアルバムだったし、似合っていた曲の一つが「シーズン」だった。
バンドの歩みの中でも、歌いこなしと声質は、この時が最高潮だったはずだ。





たわごと~ボーイッシュ・ガール4

「ボーイッシュ・ガール」

アルバム『GOLD/黄金』の頃になると、それまでとは違ってライブ演奏よりもアルバムでの収録演奏のものが出来が良くなっていた。
それまでライブバンドと呼ばれてたのが、ウソのようにライブ演奏が追いついてない。
仕方のないことだろうけど、ここに一つの物足りなさもあった。

そんなことを感じさせたアルバム『GOLD/黄金』だったけど、特にこの曲は当時のお気に入りだった。
抑揚が効いてるというかメリハリが効いてると言うか、時に差し込んでくるギターが最高だった。
ハードボイルドと言えば甲斐が書きそうな言葉とフレーズが並び、唸りもこの曲の味だった。
こういう世界が書けるのは、多くの海外アーティストの曲に触れ、レコーディングを海外で行得たところも結構影響してるような気がする。

それでも近い将来を象徴するような裏表の世界は際立ち、まるでそこから数十年経った世相を反映してるようでもあった。

こういう目が持てていた当時の甲斐は、本当に魅力的だった。

ただ、このフレーズが当時の甲斐の状況を現わしているような気もしていた。

♪ 俺は孤独だった ♪





たわごと~GOLD/黄金3

GOLD

「GOLD/黄金」

バンドが何かを抜けた感があった。
『虜/TORIKO』を作ったことで、バンドの色も変わり、さらに昇華させた感があった。
バンドの持っていた色が変わったということは、この曲で明確になった。

曲はいいけど、暗い感が強いというのは以前から言われてたことだったけど、ロックを志向しながら作られていた曲はフォークや歌謡曲に近いものがあって、サウンド的に特異なもう一つ感が何時も漂ってたことの起因するものだろうと思う。
バンドのスタイルを作っていく過程でそうなてしまったと言うことであって、決して元からそういうところに根っこがあったわけじゃない。
むしろ逆なのに、色付けができてなかった。
その証拠がこの曲で、やっとこういう曲が出てくる段階になったということ。

バンドに対するイメージとは対をなすようであるけれど、個人的には結構面白いと思ってた曲だった。
逆にライブアレンジにはもう一つ感があったけれど、こういう曲がライブの2曲目で唄われるとライブ自体の趣が変わるかもしれないと思っていたら、1984年のBEATNIK TOURはそういう曲順になっていた。

光りが差し込むような気分は、この曲と演奏され方でうまく表現されていたんだろうな。





たわごと~アルバム『虜-TORIKO-』5

虜-TORIKO-

アルバム『虜-TORIKO-』

甲斐の書く詩の世界は、都会を舞台に書いた曲が好きで、ハードボイルド感が強くなってから本格的に聴くようになったと思う。
都会と言っても表舞台で踊る者もいれば、裏でもがくように生きている者もいて、後者の方が圧倒的に多かったはず。
共感めいているということではなく、そういう舞台裏でもがきながらいつもその上を見ている、そんな感じだろうか。
時として足元を見つめたりすることもあるけど、今を懸命に生きようとする世界観が基本にあったことは明白だった。
ただ、ライブは高揚感があるから別にして、とにかく音的なものにいつも引っ掛かりを覚えていた。
どういう具合に拘ったら、こういう音になるんだろうという懐疑的で、どこかに覚える不満。
『破れたハートを売り物に』というアルバムは、こういう世界と張りのある音の世界が似合っていて、そこはハードボイルド感が表に出てきたこともあって、好みのアルバムだった。
そこから次のアルバム『虜-TORIKO-』へ、、、
これはいきなりそのアルバムを聴いたというよりも、前作以前から順を追って聴いたことの方が驚きは強かったと思う。

言うまでもなく、ボブ・クリアマウンテンにMIXを依頼したNY3部作の始まり。
詩の世界の昇華はこれ以前に端的となったけど、音的な昇華はこのアルバムから始まった。
でも、それが始まりの始まりだったことは、『GOLD/黄金』まで行ってみないと分からなかった。
アルバム『虜-TORIKO-』のA面とB面の作り出す世界は異なっていたけれど、それは音的にも同じだった。
1曲1曲をじっくり聴くことで、それを知ろうとしたらA面の方がはっきりしてる。
けれど、音的に数段駆け上がった感じは、非常に音がクリアになってることで分かるはず。
A面収録の曲でそこがはっきり主張され、B面においてはダークな部分で表現されていた。

様々な要素を絡め、新しい境地を表現して見せたのが、このアルバム『虜-TORIKO-』だった。

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たわごと~荒野をくだって23

「荒野をくだって」

この曲についても、以前書いたけど、その想いは今も変わらない。

オリジナル甲斐バンドは、多分、ベースの長岡が脱退した時に終わっていたんだろう。
何かを為し得たい、、、その想いだけで、ここまで辿りついていたということかな。
自分が思った音を求めて、ニューヨークまで行って、そこで得たもの、、、虚無感。
様々なことの積み重ねが今の音であり、思い描いたものが得られなかったとしても、甲斐自身が言う甲斐バンドの終わりはここではない。
甲斐自身にそういう想いがあったから、この曲の歌われ方になったということはその時点で歌い手としては失格。
多分、長年経ってから甲斐が言いだしたことを思うと、純粋にそういう想いは思い違いだったかもしれない。
甲斐バンドにおいて最大のイベントだった「THE BIG GIG」の時の7この曲の歌いっぷりを思うと、ある意味心の中に一線を画してしまった人の歌いっぷりではない。

想いは長年経ってしまって思い返してみると、それは違うと言うことは本人じゃないから分からない。
でも、『虜/TORIKO』を作った時の想いは、求めていた音を作り上げる、新しい世界を作っていくことの始まりだったのだから、やっぱり解釈の違いであって思い違いだと思うな。
この曲を聴くと、そんなことまで思いが行ってしまうよ。





たわごと~フィンガー3

フィンガー

「フィンガー」

この曲はシングル「暁の終列車」のB面に収録されていた。
「暁の終列車」自体、「BLUE LETTER」の前のシングル曲であり、しかもそのB面だったからアルバム『虜/TORIKO』に収録されたのは意外だった。
新しいアルバムと思えば、収録曲は新曲というのが建前だったからね。
でも、今にして思えば「観覧車」が「観覧車82」になったようなこともあったから、当初発表されたいた「フィンガー」には、その時どうしても描こうとする世界が描き切れてなかったところがあったんだろうね。

「フィンガー」は「呪縛の夜」と同様、ジャジーナンバーだけど、より以上にダークでいて艶っぽい曲だった。
この曲自体ライブ体験はないけれど、ロッキュメントでの演奏はテンポが速くなっているものの、曲の持ってる雰囲気が良く表現されていて、こういう狭い会場の薄明りの中でやるべき曲なんだろうな。

アルバム『虜/TORIKO』にはあんまりライブで取りあげられていない曲がある。
「虜」もそうだし、「呪縛の夜」もそうだった。
この頃のバンドはスタジアムツアーを目指して実践していた時代だったけど、「フィンガー」も含めてライブハウスのような会場でやった方が、思い切り味が出る曲なんだろうと思うね。





たわごと~呪縛(のろい)の夜4

呪縛(のろい)の夜

「呪縛(のろい)の夜」

アルバム『虜/TORIKO』収録の中では、意外にもお気に入りの曲だったこの曲。
ダーク、ジャジーでありながらダンサブルな曲調は、このアルバムが出てくるまでのバンドの流れに沿っていたような気がしたんだ。
確かにライブ映えというものはしないだろうけど、この曲もライブでやってくれないかなと思ってた時期があった。
以外にも1983年だったか翌年だったか、ビートニクツアーで取り上げられていたのは結構嬉しかったな。

虜は、何かに魅入られたようなある種能動的なものと、呪を賭けられたように引き込まれるものとがあると思うけど、そういう両局面の要素を取りあげていたようにも思えた。

まさしくツボにはまるとはこのことで、「虜」と「呪縛(のろい)の夜」が並んで収録されていたのは十分な魅力だった。
これも甲斐ならでは、のことだったかもしれない。





たわごと~虜4

虜

「虜」

決してライブ向きの曲ではない。
これまでライブでは聞いたことがないけど、長年気になってた曲でもある。

アルバム『虜/TORIKO』はボブ・クリアマウンテンによってミックスされたことでサウンド的な新境地を開くことになったけど、ボブを意識していたのはこのアルバムのA面収録曲だろう。
タイトル曲でもあるこの曲は、ボブが前提となったり、ミックスし直しが施された曲とは思えない。
曲が出来ていたのは、結構前で熟成されていたのではないかとも思えた。

ジャジーでダークさがタップリのこの曲。
甲斐によれば音楽的にもサウンド的にも様々な要素が織り込まれ、バンドの曲全体のベースになっていたらしい。
専門家じゃないし、甲斐でもないからそれは分らないけど、詞も気になる書き方がされているが、アレンジがハードボイルドだった、そんな感じを持たせてくれた曲だった。





たわごと~無法者の愛3

無法者の愛

「無法者の愛」

アルバム『虜/TORIKO』の収録曲の中では、異色の曲だった。
この当時はLPレコードであり、A面とB面があってそれぞれ色が違ってたけど、この曲はその境目にあって、それでも違和感が強かった。

曲のタイトルにも出てるように“無法者”なんていう言葉が出てくるから、イメージとして荒くれ、或いは無骨なイメ0時が湧いたけど、曲調やアレンジにはそのイメージとはかけ離れた軽さがあった。
バンドにはバンドに対するイメージがあるし、この曲の詞はそれにそぐうものだった。
当時、ハードボイルドさが色濃く、しかも立ち上がっていった時で、そういうことも背景にあって詞としては好みの曲だった。

曲調もいいと思うけれど、これはアレンジの仕様なんだろうか。
この曲は先行シングルだったけれど、シングルに収められたこの曲は知らない。
専ら、アルバム収録の方ばかり聞いてたけど、mixは当然のようにボブ・クリアマウンテン。
彼以外の意向でも働いたのか、どうしてもこの曲には違和感があって今でもその感覚が強い。
ボブもうまくアレンジできてなかったのか、甲斐にしても想定していた曲とは違っていたかもしれない。

後に甲斐がソロになった3枚目のアルバムでセルフカバーしてるけど、それも当然の成り行き、想いだったかもしれないな。





たわごと~ブライトン・ロック5

ブライトン・ロック

「ブライトン・ロック」

初めてのライブが「THE BIG GIG」だったから、ライブのオープニングというとこの曲だった。
その後のライブでもほとんどこの曲で始まっていたのだから、この曲でないと、、、という想いも強かった。

野卑に溢れ、一つのところで治まり切れない、いや治まれない雰囲気のあるこの曲は、歌詞的にもメロディ的にも魅力たっぷりの曲だった。
もともとハードボイルド的な要素はあったけれど、詞的には「破れたハートを売り物に」の頃から本格化しかけていたものが、エモーショナル的なものがこの曲ではその延長上とか比喩とかいうものではなく、そこからかけ離れて別の世界を作っていた。

一般にロックというイメージ的なものがしっかり描かれ、素をを飾るメロディやアレンジがピタリと来る感じだった。

1986年の甲斐バンド解散や1996年の復活劇の時に一部のファンで言われたこういう世界の曲をまたやってほしいという声は、自分もそう思っていた位に憧れていた。

この曲はバンドありきの曲ではない。
ソロでも聴き栄えがしっかりしており、甲斐の音楽的センスが最も表に出た曲ではないだろうか。

この曲をどうアレンジし、味付けしていくのかでその時の甲斐の状況が分かるのかもしれなかった。
ライブオープニングというと「きんぽうげ」とこの曲。
だけど、情緒的なものを求めると「きんぽうげ」だろうし、野卑でr都会的なものだとこの曲になるだろうけど、当時のんバンドの成長を感じたいのなら、やっぱりこの曲になるだろう。
それでもなお、この曲には当時まだ階段を登れる要素が隠されていた。






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