嘘-たわごと

懐かしき甲斐バンド、甲斐よしひろを振り返りながら、時を思う

たわごと~荒野をくだって23

「荒野をくだって」

この曲についても、以前書いたけど、その想いは今も変わらない。

オリジナル甲斐バンドは、多分、ベースの長岡が脱退した時に終わっていたんだろう。
何かを為し得たい、、、その想いだけで、ここまで辿りついていたということかな。
自分が思った音を求めて、ニューヨークまで行って、そこで得たもの、、、虚無感。
様々なことの積み重ねが今の音であり、思い描いたものが得られなかったとしても、甲斐自身が言う甲斐バンドの終わりはここではない。
甲斐自身にそういう想いがあったから、この曲の歌われ方になったということはその時点で歌い手としては失格。
多分、長年経ってから甲斐が言いだしたことを思うと、純粋にそういう想いは思い違いだったかもしれない。
甲斐バンドにおいて最大のイベントだった「THE BIG GIG」の時の7この曲の歌いっぷりを思うと、ある意味心の中に一線を画してしまった人の歌いっぷりではない。

想いは長年経ってしまって思い返してみると、それは違うと言うことは本人じゃないから分からない。
でも、『虜/TORIKO』を作った時の想いは、求めていた音を作り上げる、新しい世界を作っていくことの始まりだったのだから、やっぱり解釈の違いであって思い違いだと思うな。
この曲を聴くと、そんなことまで思いが行ってしまうよ。





たわごと~フィンガー3

フィンガー

「フィンガー」

この曲はシングル「暁の終列車」のB面に収録されていた。
「暁の終列車」自体、「BLUE LETTER」の前のシングル曲であり、しかもそのB面だったからアルバム『虜/TORIKO』に収録されたのは意外だった。
新しいアルバムと思えば、収録曲は新曲というのが建前だったからね。
でも、今にして思えば「観覧車」が「観覧車82」になったようなこともあったから、当初発表されたいた「フィンガー」には、その時どうしても描こうとする世界が描き切れてなかったところがあったんだろうね。

「フィンガー」は「呪縛の夜」と同様、ジャジーナンバーだけど、より以上にダークでいて艶っぽい曲だった。
この曲自体ライブ体験はないけれど、ロッキュメントでの演奏はテンポが速くなっているものの、曲の持ってる雰囲気が良く表現されていて、こういう狭い会場の薄明りの中でやるべき曲なんだろうな。

アルバム『虜/TORIKO』にはあんまりライブで取りあげられていない曲がある。
「虜」もそうだし、「呪縛の夜」もそうだった。
この頃のバンドはスタジアムツアーを目指して実践していた時代だったけど、「フィンガー」も含めてライブハウスのような会場でやった方が、思い切り味が出る曲なんだろうと思うね。





たわごと~呪縛(のろい)の夜4

呪縛(のろい)の夜

「呪縛(のろい)の夜」

アルバム『虜/TORIKO』収録の中では、意外にもお気に入りの曲だったこの曲。
ダーク、ジャジーでありながらダンサブルな曲調は、このアルバムが出てくるまでのバンドの流れに沿っていたような気がしたんだ。
確かにライブ映えというものはしないだろうけど、この曲もライブでやってくれないかなと思ってた時期があった。
以外にも1983年だったか翌年だったか、ビートニクツアーで取り上げられていたのは結構嬉しかったな。

虜は、何かに魅入られたようなある種能動的なものと、呪を賭けられたように引き込まれるものとがあると思うけど、そういう両局面の要素を取りあげていたようにも思えた。

まさしくツボにはまるとはこのことで、「虜」と「呪縛(のろい)の夜」が並んで収録されていたのは十分な魅力だった。
これも甲斐ならでは、のことだったかもしれない。





たわごと~虜4

虜

「虜」

決してライブ向きの曲ではない。
これまでライブでは聞いたことがないけど、長年気になってた曲でもある。

アルバム『虜/TORIKO』はボブ・クリアマウンテンによってミックスされたことでサウンド的な新境地を開くことになったけど、ボブを意識していたのはこのアルバムのA面収録曲だろう。
タイトル曲でもあるこの曲は、ボブが前提となったり、ミックスし直しが施された曲とは思えない。
曲が出来ていたのは、結構前で熟成されていたのではないかとも思えた。

ジャジーでダークさがタップリのこの曲。
甲斐によれば音楽的にもサウンド的にも様々な要素が織り込まれ、バンドの曲全体のベースになっていたらしい。
専門家じゃないし、甲斐でもないからそれは分らないけど、詞も気になる書き方がされているが、アレンジがハードボイルドだった、そんな感じを持たせてくれた曲だった。





たわごと~無法者の愛3

無法者の愛

「無法者の愛」

アルバム『虜/TORIKO』の収録曲の中では、異色の曲だった。
この当時はLPレコードであり、A面とB面があってそれぞれ色が違ってたけど、この曲はその境目にあって、それでも違和感が強かった。

曲のタイトルにも出てるように“無法者”なんていう言葉が出てくるから、イメージとして荒くれ、或いは無骨なイメ0時が湧いたけど、曲調やアレンジにはそのイメージとはかけ離れた軽さがあった。
バンドにはバンドに対するイメージがあるし、この曲の詞はそれにそぐうものだった。
当時、ハードボイルドさが色濃く、しかも立ち上がっていった時で、そういうことも背景にあって詞としては好みの曲だった。

曲調もいいと思うけれど、これはアレンジの仕様なんだろうか。
この曲は先行シングルだったけれど、シングルに収められたこの曲は知らない。
専ら、アルバム収録の方ばかり聞いてたけど、mixは当然のようにボブ・クリアマウンテン。
彼以外の意向でも働いたのか、どうしてもこの曲には違和感があって今でもその感覚が強い。
ボブもうまくアレンジできてなかったのか、甲斐にしても想定していた曲とは違っていたかもしれない。

後に甲斐がソロになった3枚目のアルバムでセルフカバーしてるけど、それも当然の成り行き、想いだったかもしれないな。





たわごと~ブライトン・ロック5

ブライトン・ロック

「ブライトン・ロック」

初めてのライブが「THE BIG GIG」だったから、ライブのオープニングというとこの曲だった。
その後のライブでもほとんどこの曲で始まっていたのだから、この曲でないと、、、という想いも強かった。

野卑に溢れ、一つのところで治まり切れない、いや治まれない雰囲気のあるこの曲は、歌詞的にもメロディ的にも魅力たっぷりの曲だった。
もともとハードボイルド的な要素はあったけれど、詞的には「破れたハートを売り物に」の頃から本格化しかけていたものが、エモーショナル的なものがこの曲ではその延長上とか比喩とかいうものではなく、そこからかけ離れて別の世界を作っていた。

一般にロックというイメージ的なものがしっかり描かれ、素をを飾るメロディやアレンジがピタリと来る感じだった。

1986年の甲斐バンド解散や1996年の復活劇の時に一部のファンで言われたこういう世界の曲をまたやってほしいという声は、自分もそう思っていた位に憧れていた。

この曲はバンドありきの曲ではない。
ソロでも聴き栄えがしっかりしており、甲斐の音楽的センスが最も表に出た曲ではないだろうか。

この曲をどうアレンジし、味付けしていくのかでその時の甲斐の状況が分かるのかもしれなかった。
ライブオープニングというと「きんぽうげ」とこの曲。
だけど、情緒的なものを求めると「きんぽうげ」だろうし、野卑でr都会的なものだとこの曲になるだろうけど、当時のんバンドの成長を感じたいのなら、やっぱりこの曲になるだろう。
それでもなお、この曲には当時まだ階段を登れる要素が隠されていた。






たわごと~観覧車824

観覧車82

「観覧車82」

この曲については、甲斐個人のこだわりがあったんだろうね。
紡ぎ合わせた詞の世界だけではなく、音的アレンジ的な意味で。
アルバム『破れたハートを売り物に』に衆力されたものと、『虜/TORIKO』に収められた曲は同じものだけど、表現された世界が異なる別の曲になっていた。

多分、原曲「観覧車」は曲を書いたものの、その世界をどう表現していいのか霧の中にいる心境で発表してしまい、『虜/TORIKO』を製作するにあたってミキサーがどうアレンジしていくのかに賭けてた部分があったと思う。

バラード調で大人びた世界観があった曲が、ポップで斬新さを伴った曲となった。

ただ、個人的にはレコード録音という意味では原曲を大事にしたい。
大人が昔を懐かしむ洒落た楽しみは、ポップである必要はなく、逆説的にバラード調で大人びた感じで演じているところが好きだった。
「観覧車82」については、これを基にライブ演奏を重ね、解散ツアーであったPARTYでの演奏が良かったと感じてる。
ポップさに落ち着きが出てきて、これなんだよと思ったもんだよ。





たわごと~ナイト・ウェイブ25

ナイト・ウェイブ

「ナイト・ウェイブ」

個人的には2000年を迎えるまでの甲斐バンドとソロが好きだった。
2001年の本格再結成は、大森さんの為の復活であってバンドのためのものではなかった。

アルバム『虜/TORIKO』に収められた「ナイト・ウェイブ」はまだ発展途上のように感じられたものの、この曲のリングバージョンを聴いてみても、その想いは同じだった。
でも、そういう感じがあったからこそ好きだった。
1986年のバンド解散までは、この曲を聴きたくてライブに通ったし、自分にとってのバンドの代名詞みたいな曲の一つだった。

ニューヨーク三部作の第一作目として『虜/TORIKO』に収められたと言っても、こういう感じが持てたから先へと期待できたのかもしれない。
「BLUE LETTER」は完成された感があったものの、この曲はその対極にあったような感じがしていた。
「BLUE LETTER」に感じる色が青なら、「ナイト・ウェイブ」には蒼といった感じかな。
ムーディな詞と奏でられる音からもそういう感じが持てたものだけど、正に艶っぽい感じが持てた曲でもあった。

この曲が聴きたい、そういう想いで行ってたライブもバンド解散で叶わなくなったものの、ソロ活動の域にはいってからは驚きの曲となっていた。
斬新なアレンジもそうだったけど、この曲が演奏されること自体が意外だった。
アコギでやってもこんなに魅力が出るんだという発見がそこにはあった。

こういうやるべき曲としての期待、そして驚きの域にあるような曲の在り方は、2001年の本格再結成前までのことになってしまったのが、とにかく残念だった。





たわごと~BLUE LETTER5

BLUE LETTER 

「BLUE LETTER」

詞的にもエモーショナルな部分においても、また一段飛躍した感を感じた曲だった。
表現力というか音の良し悪しも去ることながら、様々な音の組み合わせと重なり具合に驚いたことはよく覚えてる。

この曲は確かに物語だった。
バンドの曲って、哀愁とかストレートな表現が多かったけど、これだけ物語性が強く、得も言われぬような感覚に陥ってしまったことは初めてだった。

海と大地。
そんなシチュエーションがハマりそうな風景は、ほこりっぽいサボテンでも生えてるような海辺の土地が連想されそう。
その海は青く、果てしなく広がっている中にポツンと立つ店の中で、終わってしまった想いの深い恋を思う。
この曲を聴くと、いつもそんな情景みたいなものが頭の中に浮かんでくる。

♪ 罪とおまえのために 今夜涙を流す ♪

すべてはこのフレーズを生かすための伏線だったんだけど、それにしてもそのフレーズを生かすための詞の構成と表現力、そして音からなる飾り方は、それまでのバンドからは連想できない素晴らしいものだった。





たわごと~アルバム『破れたハートを売り物に』5

破れたハートを売り物に

アルバム『破れたハートを売り物に』

アルバムジャケットが秀逸だった。
後にチャートの順位を聴いた時、最高位が3位か、なんで3位なんだろうと感じたことがこのアルバムに対する想いを象徴していた。
斬新かつ大胆で、ストレートなロックナンバーもあれば、甲斐のアクの強さを感じる曲と染み入るバラードもあって、バンドに対する想いがアルバムに表現された初めてのアルバムだった。
アルバムを通して、バンドのイメージはこれなんだよ、という想いが強い。
音やアレンジに関するこだわりは、甲斐にはあって「破れたハートを売り物に」と「観覧車」はこの後、録り直すこととなっていったけど、幼いという意味ではなく、成長しきれないギリギリのライン上にいるバンドが好きだった。

バンドをどいうものにするのか、それは曲の出来具合と演奏によって積み重ねられていくけど、そういうこれでもまだ発展途上なんだよ、と言ってる様なところが実に味わい深いものがある。
自分の置かれた状況とここまでの変遷、そして自らの生い立ちまで含めたような表現内容は、ロックバンドとはこうありたいよなと思わせた。

甲斐バンドが解散を決めて、その代名詞になるようなアルバムを、、、ということで『LOVEminusZERO』が作られたけど、それは到達点ということであって、バンドの代名詞はこのアルバムだった。
今でも強くそう思うよ。

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